【コラム】幼児教育のプロが教える!子どものおもちゃを選ぶ時に親が知っておきたいポイント

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玩具は、「がんぐ」という呼び方もありますが、今では「おもちゃ」と読むのが一般的です。

その語源は平安時代までさかのぼり、子どもが「手に持って遊ぶもの」であることから「もてあそぶもの」が由来になっており、ここから「もて(ち)あそぶ」が訛り、「もちゃそび」→「もちゃ」→「おもちゃ」になりました。そして近世になり、「もてあそぶどうぐ」の当て字として「玩具」が使われるようになりました。
 
このように、古くから子どもの身近にある玩具。子どもがいる家庭なら、部屋の中を見渡すと多くの玩具があるのではないでしょうか。なかには、一度も遊んだことがないものもあるかもしれませんね。それもそのはず、クリスマスや誕生日のプレゼント、駄菓子やお祭りなどでのちょっとした玩具など、幼児期の子どものまわりには気付けば大小さまざまな玩具があるものです。
 
子どもの玩具を買う時、親心としてどうせならちょっとでも為になる玩具を選びたいけれども、種類が多すぎて何を選んだら良いか分からないという相談をよく受けます。そこで今回は、幼児教室で多くの子どもを指導してきた経験をもとに、幼児期の玩具選びを考えるときのポイントをご紹介したいと思います。

 

 

子どもの成長・生活に合わせて選ぶ

 
乳幼児の玩具を調べてみると、0歳、1歳、2歳…など、「年齢別」や「対象年齢」といったように年齢が基準になっていることが多いです。
ここで、親がおさえておきたいポイントが2つあります。


①年齢によりおさえておくポイントが変わる

1つ目は、「0~2歳」と「3歳以上」ではおさえておくポイントが変わるということです。

►0~2歳のポイント
0~2歳の小さい時期は、まだ良い・悪いの区別がつきにくいので、誤飲や破損などによるケガのリスクもあります。
よって、「安全面」は外すべきではありません。
実際、玩具メーカなどがよく利用している「CEマーク」「STマーク」なども、3歳未満を1つの目安として審査基準が高くなっています。

►3歳以上のポイント
3歳前後になってくると、「なぜ?」「なに?」と興味が広がり、いろいろと「やってみたい!」という時期になってきます。
そのため、「思考」や「創造」できる玩具を選ぶことで、玩具を通して1つのことに集中して取り組む習慣を育てることができます。

 


②発達段階に合った玩具選びをする

2つ目は、年齢はあくまでも目安なので、お子様の発達段階に合った玩具選びをするということです。
 
玩具は、子どもが遊んでこそ意味があるものです。年齢に捉われすぎずに、対象年齢より上で少し難しそうでも、子ども自身が「楽しそう!」「面白そう!」「やってみたい!」という気持ちがあれば、夢中になって遊んでくれるポイントになるでしょう。仮に、難しすぎて今できなかったとしても、半年や1年置いてからまた遊べば良いのです。

 
 

玩具(おもちゃ)の目的を知る

 
子どもの為になる玩具を選ぶ上で大切なのが、玩具の目的を知ることです。
 
近年、「知育=教育」というイメージが定着してきましたが、知育玩具という名前がついているだけで何となく子どもの為になるだろうと買ってしまうのは勿体ないです。
 

・美しい色と形(色々な色や形の種類があるか?)
・心地よい音(動きと音が連動しているか?)
・感触のよさ(フワフワ,ザラザラ,ツルツルなど色々な感触が楽しめるか?)
・動きのバリエーション(速すぎず子どもの目で追えるか?)
・適度な大きさと重さ(握ったり,持ち上げたりなどの動作ができるか?)
・丈夫で壊れにくい(落したり,投げたりしても安全か?)

(※『NPO法人 日本グッド・トイ委員会』より https://goodtoy.jp/about/

 
よく考えられて作られた玩具は、色・形・音・動作・数量など、ある特定の部分で刺激を与えたいという目的が明確です。
 
例えば、積み木1つとっても、面取りや寸法に明確な目的があったりします。安全性だけを考えると面取りされて角が丸い方が良いように思えますが、敢えて面取りせずに辺や角がしっかりと残っている積み木があります。これは、積み木同士を合わせたときに面と面の境目ができず1枚の大きな面となり、レンガ積み木などで大きな作品を作ったときに作品の完成度にグッと差ができます。

また、寸法の方も、縦×横×高さが2㎝×4㎝×8㎝(1:2:4)など綺麗な整数の比になっていると、縦2枚=横1枚、縦4枚=横2枚=高さ1枚など、積み木を組み合わせたときにきれいにピッタリと合います。
 

このように、目的を知って使うことで、子どもの能力や知性を育てることができます。

実際に、幼児教室などで使われている知育玩具は、何をするためのものなのかを考えた上で取り入れられています。貰いものはともかく、親が買うものなのであれば、上記のように玩具自身の目的を知った上で買うと良いです。またこの時に、いま家の中にある玩具と目的が重ならないようにするのもポイントです。

 
 

おすすめの玩具(おもちゃ)は?

 
いくら子どものために良い玩具だからと言って、全て与えてあげるというのは現実的ではありません。でも、数多くある中から1つだけ選ぶとなると迷ってしまいますよね。
 
選ぶのに迷ったときは、下記のポイントを考えてみてはいかがでしょうか?

・シンプルか?(流行りものでないか?)
・複数で遊べるか?(親も一緒に遊べるか?)

皆さん自身が子どもの頃の印象に残っている玩具を思い出してもらうと分かりやすいです。「印象に残っている⇒長く使って遊んだ⇒飽きなかった」ではないでしょうか。飽きないためには、シンプルである方が発達段階に応じた遊び方しやすいのです。具体的には、積み木、ブロック、ままごとなどは拡張性がありおすすめです。
 
また、遊びは1人ではなく、他の人とのコミュニケーションがあるから楽しいものです。つまり、親子やお友達と複数人で遊ぶことで遊び方やテーマに変化が出るので飽きないのです。具体的には、ままごと、トランプ、ボールなど自由度が高いものがおすすめです。
 

大切なのは、飽きずに長く遊べる玩具が良いということです。

幼児期の大半の時間、子どもたちは遊んで過ごしています。その遊びの中で多くのことを学ぶからこそ、玩具も子どもに合った良いものを選んであげたいものです。買った後で後悔しないためにも、玩具選びの参考にしてもらえると幸いです。

 
 

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Writer:はまキッズ
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