【コラム】3歳児の歯みがき、何が大切?ポイントや楽しく習慣化するコツを解説!

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乳歯が生えそろった3歳児。「まだ乳歯だから歯みがきも適当でいいかな」というのは間違いです。乳歯は虫歯になりやすく、そうなると永久歯にも影響が出てきます。3歳児から意識したい歯みがきについて、注意するポイントや子どもが習慣化するコツを解説していきます。
 

【目次】
(1)3歳ごろは歯みがきを見直す時期
  1.3歳までに乳歯が生えそろう
  2.3歳ごろは、甘いお菓子などの摂取量も増える
  3.3歳ごろになると、自分で磨きたい気持ちが強くなる

(2)知っておきたい歯みがきのポイント
  1.歯に着いた歯垢をしっかり落とす
  2.回数よりも丁寧に磨けているかが重要
  3.小学校中学年まで仕上げ磨きを

(3)3歳児の「自分磨き」、ここをチェック
  1.歯ブラシの持ち方
  2.磨きにくいところから始める
  3. 大人も一緒に磨く
  4.ブクブクうがいにもチャレンジを

(4)子どもが歯みがきを嫌がる理由とは?
  1.口の中の感覚が大人よりも敏感
  2.仕上げ磨きが痛い
  3.眠くてぐずっている

(5)3歳から、楽しみながら歯磨きを習慣化させるコツ
  1.歌を歌うなど楽しい雰囲気を作る
  2.鏡で歯をチェックする
  3.キャラクターの歯ブラシやフルーツ味の歯磨き粉で気分を上げる
  4.歯みがきや虫歯についての絵本や動画を活用する
  5.歯みがき後はしっかりと褒める

(6)まとめ

 

(1)3歳ごろは歯みがきを見直す時期

3歳前後は乳歯が生えそろい、食べ物の範囲も広がります。成長した身心に合わせ、歯みがきを今一度見直す時期なのです。
 

3歳までに乳歯が生えそろう

子どもの歯、乳歯は生後6カ月ごろから生え始め、徐々に増えて、2歳6カ月頃には上の歯10本、下の歯10本、計20本が生えそろいます。生えそろう時期は個人差がありますが、3歳までには大体の子どもですべての乳歯がそろっていると考えていいでしょう
 

3歳ごろは、甘いお菓子などの摂取量も増える

乳歯がはえそろうと噛む力も強くなって、さらに幅広い食べ物を食べられるようになります。そうなると、おやつでもさまざまな種類を食べるようになり、チョコレートやガムなど市販の甘いお菓子が増える子どもも。
乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、むし歯になりやすい性質があります。糖分が多く、歯に残りやすいこれらの甘いお菓子は、丁寧にブラッシングして取り除く必要があります。
 

3歳ごろになると、自分で磨きたい気持ちが強くなる

このころは自立心が高まり自己主張もさらに強くなって、なんでも「自分でしたい」と思う時期。親の仕上げ磨きが中心だった歯みがきも、自分で磨くことを習慣づけていくターニングポイントなのです。
 

 

(2)知っておきたい歯みがきのポイント

3歳ごろから自分磨きを本格的に始めるにあたり、親子で知っておきたい歯みがきのポイントをピックアップしました。
 

歯に着いた歯垢をしっかり落とす

食べかすが残っていると、それをエサにして菌が歯垢を作り出します。この歯垢が生み出す酸が歯をとかし、むし歯になってしまうのです。歯みがきでは、この歯垢をしっかり落とす必要があります。歯の表面だけではなく、歯垢がたまりやすい奥歯の溝、歯と歯茎の間、歯と歯の間をしっかりとブラッシングしましょう。
歯ブラシだけではなくデンタルフロスも使い、歯ブラシでとり切れない歯と歯の間の汚れもしっかり取り除きます。最初は親が仕上げ磨きで使ってあげるといいでしょう。
 

回数よりも丁寧に磨けているかが重要

朝昼晩、3食のあとに毎回磨くのはもちろんいいことなのですが、大切なのは、きちんと汚れが落ちているかどうか。毎食後磨いていても、奥歯のまわりや歯と歯の間に汚れがたまり続けていると虫歯になってしまいます。
特に重要なのは就寝前の歯みがき。寝ている間は口腔内の雑菌が繁殖しやすく、虫歯になりやすい状態です。就寝前だけでもいいので、丁寧に仕上げ磨きをしてあげましょう。
 

小学校中学年まで仕上げ磨きを

まだ手先が器用ではなく、細かく動かせない幼児の場合は親の仕上げ磨きが重要になります。「小学校に入学したら、もう仕上げは必要ないかな」と思うかもしれませんが、少なくとも小学校中学年までは仕上げ磨きをする方がよいとされています。その理由は、永久歯が生えそろうのは10歳頃であり、それまでの乳歯と混同した状況は磨きにくいことがあげられます。12歳頃まで仕上げ磨きを続けることを推奨する歯科医もいます。
仕上げ磨きの卒業のタイミングは、子どもの性質やどれだけ歯みがきがうまくなっているかにもよるでしょう。とはいえ、いつまでも親が磨いていると自分磨きがいい加減になってしまうことも。永久歯が生えそろった段階で、仕上げ磨きの回数を減らす、磨き残しのチェックだけの日も作るなど、徐々に一人でしっかり磨けるようにサポートしてあげましょう。
 
仕上げ磨き
 

 

(3)3歳児の「自分磨き」、ここをチェック

3歳児はまだ自分磨きの初心者。気を付けたい持ち方や磨き方などについてチェックしておきましょう。
 

歯ブラシの持ち方

歯ブラシの持ち方は、鉛筆と同じ「ペングリップ法」がいいといわれています。この持ち方だと、歯に余分な力がかからず歯茎と歯によいとされているのです。仕上げ磨きはこの持ち方でしてあげるといいでしょう。
ただ、3歳児がペングリップの持ち方をするのは難しいかもしれません。最初はグーの持ち方で行い、手先が器用になって鉛筆も上手に持てるようになれば、ペングリップ法に移行していきましょう。
 
ペングリップ法
 
【小児歯科医監修】いつから始める?お子さんの「自分みがき」のコツ|ママ、あのね。

 

磨きにくいところから始める

なんとなく磨いていては、磨きやすい面しかきれいにならないこともあります。磨き残しがないようにするには、まず汚れが残りやすい奥歯のかみ合わせから始めるといいでしょう。
上あごの右奥歯、左奥歯、下あごの右奥歯、左奥歯それぞれのかみ合わせと、外側、内側を丁寧に磨きます。そのあとは、犬歯や前歯の内側、外側を上下とも磨いていきます。一本一本丁寧に磨くことを心がけましょう。
はじめはうまくできないこともありますが、叱ることなく、磨こうとする自主性を褒めてあげましょう。
 
歯磨き順番
 
年齢別!仕上げみがきのポイント(3-5才)|親子でやろう!予防歯科|HA!HA!HA!パーク(はははぱーく)

 

大人も一緒に磨く

一人でやらせるよりも、お父さん、お母さんが一緒に磨いてくれた方が子どももやる気になります。小さな子どもはまねをすることが大好き。「ママのまねっこをしてね。はい、上の歯から~」などと、親が手本を見せながら進めてもいいでしょう。
特に、踏み台の上に乗って洗面台で歯を磨いているという場合は、転倒すると歯ブラシでケガをする可能性も。危険回避のためにも、一人で磨かせないようにします。
 

ブクブクうがいにもチャレンジを

歯みがき後に口をきれいにするブクブクうがいも、徐々にできるように練習を。口をぎゅっと結んでほおを膨らませる動きは、口腔周りのトレーニングにもなります。最初はうまくできずに水がこぼれてしまうかもしれません。まずは口に水を含んでキープする、など段階を経て練習するうちにうまくできるようになっていきます。
 

 

(4)子どもが歯みがきを嫌がる理由とは?

自分磨きに慣らしていきたいけれど、そもそも歯みがきを嫌がる、という子どもも。その理由を知って、スムーズに歯みがきができるようにしていきましょう。
 

口の中の感覚が大人よりも敏感

小さな子どもの口の中は、大人よりも感覚が敏感です。歯ブラシの感触が気になって嫌がることも。ただ、3歳頃にはほぼ大人と同じ程度の感覚になるとされています。個人差もあるので急ぐことなく、まずは口に歯ブラシを入れて慣れていくことから始めましょう。
 

仕上げ磨きが痛い

感覚が鋭敏なことにより、仕上げ磨きが痛く感じることもあるようです。また、親が「しっかり磨かなければ」と思うあまりに、力を入れすぎているということも。乳歯は柔らかく傷がつきやすいもの。また、大人の歯に比べて表面の凹凸が少なく、軽い力で汚れは落ちます。親は、「軽く優しく力を入れずに磨く」のを意識することが大切です。
 

眠くてぐずっている

寝る前の時間になってくると、眠たくてぐずり始める場合があります。この時に歯みがきをさせようとしても、機嫌が悪いのでうまくいきません。毎日このような状態であれば、歯磨きの時間をもう少し前倒して、眠くなる前にさせるようにしましょう。
 
はみがき
 

 

(5)3歳から、楽しみながら歯磨きを習慣化させるコツ

楽しいことならすすんでやるのが子ども。歯みがきも「しなければならないもの」「しなければ虫歯になる」とおどしたりリスク面だけ伝えたりするのではなく、「楽しい」と感じられるようにするのがもっとも効果的です。
 

歌を歌うなど楽しい雰囲気を作る

汚れを取らないと、と思うとつい真顔で子どもを見つめてしまうかもしれませんが、なるべく楽しい雰囲気を作ると子どもも進んで歯みがきをしてくれるようになるでしょう。
歯みがきをテーマにした歌を歌ったり、「左の奥歯がピカピカになってきましたね!」など実況中継をしてみたり。親も楽しむ気持ちで取り組んでみてください。
 

鏡で歯をチェックする

鏡を見ながら歯を磨けば、自身の歯の様子が見えてより関心を持つことができるでしょう。仕上げ磨きのあとに「きれいになったね」と手鏡で一緒に確認するのもおすすめです。
 

キャラクターの歯ブラシやフルーツ味の歯磨き粉で気分を上げる

お気に入りの道具があれば、歯みがきの時間も楽しくなります。ドラッグストアなどには子ども用の歯ブラシ用品も多数。一緒に連れていき、好きなキャラクターの歯ブラシや好みのフレーバーの歯みがき粉を選ばせてあげるのもいいでしょう。
大人用のミントの歯磨き粉は子どもには辛く、泡立ちが邪魔になる場合も。子ども用には刺激がマイルドで泡立ちが少なく、フッ素が配合されたフルーツ味の歯磨き粉も販売されています。
 

歯みがきや虫歯についての絵本や動画を活用する

絵本や動画も自分磨きに役立ちます。虫歯について、歯みがきについて、乳歯についてなど、子ども向けの歯に関する絵本は多数。図書館で借りるなどして読んであげて、歯みがきの大切さを楽しく教えてあげましょう。
また、歯みがき関連の動画も多数アップされています。歌に合わせて順に磨いていくのをマネさせても。ただし、動画に夢中になって手が止まらないように注意を。数回見て覚えたら、動画なしで磨くようにするといいでしょう。
 

歯みがき後はしっかりと褒める

自分磨きのあとは「しっかり磨けたね」「がんばったね」と十分にほめてあげます。もちろん、子どもなので雑なところはあるかもしれません。でも、親からほめられることで、もっとがんばろう、毎日続けようと思えます。その延長線上で、徐々にうまく磨けるようにしていけばいいのです。
 
歯磨き
 

 

(6)まとめ

子どもが虫歯になったら大変、と思うとつい必死になってしまうかもしれません。もちろん、歯磨きの大切さを教えるのは大切ですが、その先の歯みがきは楽しく取り組めるようにするのが、3歳児にとっては大切です。
そのためにはまず、大人が楽しそうに歯みがきをすること。「キレイになって気持ちいいな」と伝えることです。親子で一緒に、健康な歯を守っていきましょう。
 

 

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Writer:幼児教室はまキッズ灘中合格者数日本一の実績を持つ浜学園が運営する能力開発型の幼児教室。保護者同室・少人数制の授業で、高い思考力と社会性を養成します。対象学年は3歳~小2生。

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