幼児教室の講師が解説!我が子が2歳の今、親がすべき3つのこと【コラム】

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2歳児は、自我が出てきて、自己表現をし始める時期です。しかし、感情表現や言語表現の手段がわからず、癇癪を起こしたりするので、言うことを聞かない、と周りに思われてしまいがちです。子供が2歳になった今、子供の発達を促す方法を、3つに絞り、解説します!

「伸びる子供の親って何をしているの?」「何をすれば我が子は伸びるの?」こんな疑問をお持ちの方、必見です。将来社会で活躍できる人物になるための戦略を、心も身体もぐんとたくましくなる2歳の今だからこそ、始めまてみませんか?これを読めば、今日から戦略が実践できます。是非ご覧ください。
 

 

2歳ってこんなお年頃

発達の分野 具体例
【身体的な発達】 ☐ 両足跳びができる

☐ ボールを使い、投げる、蹴るなどの遊びができる

☐ リズムに乗って身体を動かす

【図形と指先能力
の発達】

☐ スプーンやフォークを使って食事ができる

☐ 積み木やブロックなどを組み合わせ、形を作ったりなどして遊ぶ

☐ 鉛筆やクレヨンでぐるぐると曲線を描く

☐ 形の違いがわかり、簡単な絵合わせやパズルができる

【知力の発達】 ☐ 「おはよう」「バイバイ」などのあいさつをする

☐ ごっこ遊びをする

☐ 「大きい/小さい」「長い/短い」などものを比較することができる

【言語能力の発達】

☐ 「これ、なあに?」などと何度も聞く

☐ ものや生き物など、名詞の語彙が増える

☐ 自己主張が強くなる

☐ 身の回りのことを「自分で」と言ってやりたがる

☐ 「~したいけれど、今は~しなければならないから我慢する」ことができる

 
 

2歳の今、親の関わりがなぜ大事?

 
2歳頃は、身体・精神・知力・言語的にまだまだ未発達であるため、3歳・4歳頃と比べて、したいこととできることのギャップが大きいといえます。したいことはあるけれども、思うようにできない、保護者様にしたいことを伝えたいけれども、思うように伝えられない、というもどかしさが、癇癪になってしまいます。
 
この時期に、普段の生活の中に以下3点を意識して子育てをすると、4歳、5歳、6歳・・・と大きくなった時の子どもの能力に大きな違いが生まれてきます。

①身体能力を高める(外遊びや指先を使った遊びをする、歩かせる)

②言語能力を高める(読み聞かせなどで多彩な言葉を聞かせ、語彙力を高める)

③社会性を育む(ルール・マナーをシンプルな理由と共に伝える)

 
2歳頃は1歳頃と比べ、格段にできることが増えますが、まだまだ親の手助けが必要な場面が多い時期です。

その時、親の関わり方が非常に重要です。次は、子どもの発達を促す3つのポイントを、よくある質問と共にご紹介します。

 
 

2歳のこの時期、親がすべき3つのこと

 

〔例①〕身体能力を高める

 

外遊びをする

身体を動かす遊びをすることで、脳の前頭前野・前庭(運動を司る部分)が刺激され、活性化されます。2歳は、運動能力と自主性が発達する時期であるため、この時期に身体を動かして遊ぶと、バランス感覚や動作のすばやさ、柔軟性などが高められます。また、可能であれば、外遊びを推奨します。

なぜならば、様々な感覚が育つからです。ブランコに乗って風を受ける(感性が育つ)、滑り台やジャングルジムで上に登ると視野が広がる(空間的な力が育つ)、時間が経つと日が沈んで暗くなっていく(時間感覚が育つ)、季節によって気温が変化する(四季感覚が育つ)、順番に遊具を使う(社会性が育つ)などなど、子どもの発達によい影響があふれています。
 
身体能力を高める 画像1
 

指先を使った遊びをする

指先を使った遊びがなぜよいかは、「指先は第二の脳」という言葉でもよくわかるように、指先を使うと脳の広範囲(動作を司令する運動野の約3分の1)を刺激することができるからです。年齢や発達に合った指先遊びをすることで、脳神経のネットワークを活性化させることで、記憶や思考力も鍛えることができます。

また、指先が発達すると、生活の中でできること(ボタンを自分で留める、靴紐を結ぶ、など)が増え、「自分でやる!」という自主性の欲求に対して、その通りにできるため、精神的にも落ち着いてきます。つまり、癇癪を起こすこと、イヤイヤ期を早く落ち着かせるには、指先を使った遊びをすることが大変効果的ということです。
 


歩かせる

子育てに「歩く」習慣を入れることは、最近では「歩育」とも呼ばれます。年々子どもたちの学力低下が起こっている理由として、家庭内遊びのバリエーション・机上学習の増加、交通手段の発達による運動能力の低下が挙げられています。最も手軽にできる運動不足の解消として、「一緒に歩く」ことを始めてみましょう。

外遊びのメリットにも加えられますが、運動することで成長ホルモンが活発に分泌され、身体の発育にもよい影響があります。また、血液の循環がよくなり、自律神経の働きも活発になることから、精神的に落ち着きます。
 
身体能力を高める 画像2

 

《Q&A》
「うちの子、じっと座っていられないのですが、授業を受けられますか?」というご質問をよく受けます。
ここで、お母様や講師が「座りなさい!」と叱るのは逆効果です。

実は、「じっと座っていられない」の解決方法は、上記の「身体能力を高める」の3点を日常に取り入れることが最も効果的です。じっと座るには、精神的に落ち着くことと、座った状態を維持し続けるための筋肉の発達が必要なのです。是非試してみてください。

 

〔例②〕言語能力を高める

 

読み聞かせをする

子どもは、8歳頃までは、音声言語の時代です。お父様やお母様などの声から、言葉を学んでいます。特に2歳は、言葉数が300~500語ほどになり、全く話さない、単語だけ話す、3語文ほどを話す、など、発達状況に個人差がある時期です。今の状態に不安になるよりも、今後の発達を促す意味でも、たくさん話しかけてください。

その一貫として、読み聞かせをしてあげてください。文字を指でたどりながら、お話を読んであげることで、段々と文字と音が一致してきます。自分の知っている文字を見つけ、発声すると、保護者様が喜んでくれる、とわかると、子どもも嬉しくなり、文字に興味が出てきます。

また、読む本選びも楽しんでください。絵がきれいなもので感性を磨く、字数が少ないもので文字と音を一致しやすくして文字への興味を引き出す、昔話を読むことで物語の起承転結を学ぶ・教訓を学ぶ機会にする、など、選ぶ本によって、育てたい能力を引き出すことができます。

そして、普段の生活の中の会話からだけではなかなか語彙力をつけることは難しいです。本は子どもの世界を広げ、想像力を豊かにするばかりか、普段使わない語彙や場面に応じた適切な言葉を学ぶ機会になります。
 
言語能力を高める 画像1
 

《Q&A》
「うちの子、全く話さないので心配です。」というお声をよく聞きます。今は、言葉を貯め込んでいる時期かもしれません。まずは話しかけることが大切です。読み聞かせや、外に出て話すことで、感性や頭の中の語彙を増やしていきましょう。

そして何より、保護者様との読み聞かせの時間、一緒に外に出て同じ体験をする時間、笑顔で話しかけられる時間、子どもにとってこんなに嬉しい時間はありません。幸せホルモン(セロトニン)が分泌され、情動をコントロールできるようになり、精神的にも落ち着き、学習能力や環境適応能力が高くなります。

 

〔例③〕社会性を育む

 

ルール/マナーをシンプルな理由と共に伝える

「これやりたい!」「これはイヤ!」と、欲求をそのまま主張する2歳。自主性の芽生えです。この時期は、親の言う内容も段々理解できるようになっているので、社会のルールや、マナー(気持ちよく人と過ごせるための技)を伝えてあげましょう。

このとき大切なことは、「ダメ」だけ伝えずに、しっかりと理由を話すことです。長々と説明しても理解が難しいため、あくまでもシンプルに伝えましょう。「〇〇をするとケガをするから、ダメだよ」「他の人がイヤな気持ちになるからダメだよ」などです。
 
社会性を育む 画像1
 

《Q&A》
「自主性を大切にしたいので、子どもがやりたいということは全てやらせてあげたいのですが」という保護者様もいらっしゃいます。素晴らしいお考えです。

ただし、一点注意すべきは、「全てやらせてあげる」という点です。子どもは、「いい/悪い」の判断がまだできません。また、自分が周りからどう見えるか、どう思われるか、という想像がつきません。つまり、「自分がやりたいかどうか」という欲求だけの言動です。親として必要な行動は、「善悪の判断軸を伝える」「命の危険に及ぶこと・人の迷惑になることのみ注意する」です。子どもの好奇心や自主性を大切にすると、非認知能力(好奇心・やりきる力・リーダーシップなど)を育てることができます。

しかし、その能力は、社会性があって初めて発揮できる力です。非認知能力があっても、自分のことしか考えられないなど、社会性がなければ、社会で生き抜くことはできません。人との関わりを持ち、人から好かれることで、より社会をおもしろい、楽しいと感じることができます。

子どもが社会に出たとき(幼稚園から社会生活は始まります!)に、より子どもが輝くようにできるのは、今、社会のルール・マナーを伝えるなど、社会性を育むことが大変重要です。悪いことをしたときは、シンプルな理由を伝えてダメと伝えてあげる、いいことをしたら褒める、命の危険に及ぶことは感情を伝えて怒る、人の迷惑になることは冷静に注意する、ということをしていけば、きっと、子どもにとって幸せな生き方のヒントとなるでしょう。

 

まとめ

 
子どもの発達に合わせて、親が慌てて追いかけるというよりも、将来子どもが困らないように、活躍できるようにするには、この時期に何をすればよいか、という考え方で動くと、冷静に子どもに接することができます。

小学生以上になってぐんと伸びる子の保護者様は、小さい頃から、子どもを伸ばす「仕掛け」をしています。上記の3点がその仕掛けです。是非お子様のために、年齢・発達に合わせた「仕掛け」をしていってください。

 
 

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Writer:幼児教室はまキッズ
灘中合格者数日本一の実績を持つ浜学園が運営する能力開発型の幼児教室。保護者同室・少人数制の授業で、高い思考力と社会性を養成します。対象学年は3歳~小2生。

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