【コラム】海外の幼児教育ってどんなもの?日本の幼児教育との違いとは?

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海外の教育法を取り入れた幼稚園や保育園、幼児教室も増えている近年。「うちの子にはどの園が合っているのかな」「それぞれの教育方針の違いは何?」と疑問を抱えているママも多いのではないでしょうか。日本の教育と海外の教育の違いを知っておくことは、子どもに合った環境を選ぶヒントになります。
今回は、海外の幼児教育の特徴と、日本の幼児教育との共通点・相違点について詳しく紹介していきます。
 

 

(1)海外での幼児教育

世界においては各国で独自の幼児教育が行われてきました。それぞれの教育法には、国の文化や価値観、時代背景も色濃く反映されています。ここでは、特に注目されている国の幼児教育について紹介します。
 

アメリカ

アメリカでは、0歳から4歳頃までは「デイケア」と呼ばれる保育施設、もしくは「プレスクール」と呼ばれる幼稚園のような施設に任意で通い、就学の1年前になると「キンダーガーテン」で義務教育が始まります。その多くは小学校の附属施設で、小学校と同じように英語の読み書きや算数などを学びます。
アメリカの幼児教育の大きな特徴は、子ども一人ひとりの個性を伸ばすことを何より大切にしている点です。先生は答えを教えるのではなく、子ども自身が考えて答えを導き出せるようにヒントを与える役割を担っています。また、プレゼンテーション能力の向上のために、幼児期から自分の意見を積極的に発表し、他者の意見も尊重するという指導が行われています。
 

ドイツ

ドイツは「幼稚園発祥の国」として知られています。1840年、教育家フリードリヒ・フレーベルが「Kindergarten(キンダーガーテン)」=「子どもの庭」と名付けた幼稚教育施設を創設。彼は遊びの中で自然と子どもの個性を伸ばす大切さを強調し、積み木や遊戯、絵を描くといった現代でも取り入れられている幼児教育の内容を考え出しました。また、子どもの発達段階に合わせた7年周期の教育を提唱した「シュタイナー教育」も、ドイツ発祥です。
ドイツの幼稚園でもっとも大切にされているのは、自然に親しむこと。毎日のほとんどの時間を近くの森で過ごす「森の幼稚園」も有名です。子どもたちは植物や昆虫と触れ合い、めいっぱい体を動かしながら五感を使って遊びます。そのほかの園においても子どもの自主性を育むことが重視され、各自がやりたいことをして過ごす自由時間がほぼ毎日確保されています。
 

フィンランド

世界的に教育水準が高いことで知られるフィンランド。0~5歳までは、親の就労の有無に関係なく保育施設に通うことができます。6歳になると、「エシコウル」という就学前の教育施設に通うことが義務化されています。
フィンランドの幼児教育は「今後の将来にわたる学びのスタートであり、人格形成の基礎」と位置づけられていて、保育施設は「保護者のかわりに保育する場」ではなく子どもたちが主体的に活動し、学ぶ場とされています。室内よりも屋外の自然の中で過ごすことで健康な体が作られると考えられ、ほぼ毎日外遊びの時間が設けられているそう。北欧の冬の厳しい寒さの中でも元気に遊ぶ子どもたちが見られます。
 

イタリア

イタリアは、子どもの自己教育力を発揮させる「モンテッソーリ教育」や、自由な活動の中で子どもの自主性を育てる「レッジョ・エミリア教育」の発祥地。
国としても、子どもの好奇心や探求心を重視し、社交性や協調性を育てることが方針として掲げられています。子ども一人一人の成長を見守りながら、その段階に合わせた子ども主体の教育を目指しているのです。
アートや音楽などに触れることで、豊かな感受性や想像力を育てることも大切にされています。毎日お絵描きの時間が設けられている園も。
 
海外保育園
 

 

(2)日本における幼児教育とは?

これらの海外の幼児教育に対して、日本の幼児教育はどのような特徴があるのか、主なポイントを確認してみましょう。

●集団行動を重視する
日本の場合、園のクラス単位で集団保育をすることが多く、朝の会や帰りの会といった全員が集まる時間を日々設ける園がほとんどです。先生、クラスメイトと一緒に活動することで、協調性や社会性、チームワークなどを育てていくことを目指しています。

●遊びにおいても先生のサポートが厚い
お絵描きや工作の時間はもちろん、屋外などで遊ぶ時間でも子どもの中に先生が入ります。安全を守りつつ、遊びの発想が広がるヒントを与えるという役割を果たしています。

●生活習慣などのしつけが細やか
日本の保育士や幼稚園教諭は、はしの持ち方や座り方、あいさつの仕方など日常の習慣について細やかに教えてくれる場合が多いようです。就学前に基本的な生活習慣を身につけることで、後の集団生活を円滑に進めるという目的があります。

●季節ごとの行事が豊富
季節、節句など行事ごとが多いのも特徴の一つ。餅つき、節分、ひな祭り、端午の節句、七夕…といった行事の意味や行事食を取り入れたり、春なら桜、梅雨の時期はアジサイの装飾を教室や廊下に行ったり、子どもたちが日本の文化と自然に親しむ工夫がなされています。

もちろん園によって特徴は異なりますが、上記のようなポイントが多くの園で見られるといっていいでしょう。
 
海外
 

 

(3)日本と海外の共通点・相違点

国によって異なる幼児教育ですが、共通点もあります。それぞれについて具体的に見ていきましょう。
 

共通点

●子どもの個性を重んじる
子ども一人ひとりに注目し、その発達に合わせること、その個性を伸ばしていくことはどの国でも大切にされています。
●遊び=学びと考える
幼児期における遊びの重要性は、各国の共通認識です。「遊びを通じて子どもは多くのことを学ぶ」と考えられています。
●安全性への配慮
子どもが安全はどの国においても最優先事項です。自由に遊ばせる園であっても、ケガをしないように環境を整え、先生が見守りを行っています。
 

相違点

一方で、日本と海外の幼児教育には以下のような違いがあります。

●集団としての協調性か、個人の自主性か
日本では集団で保育を行うことも多く、その中でルールを守る、友だちと協力してものごとを進めるなど「協調性」を身に付けることが重視されています。
それに対し、欧米で最も重んじられるのは「個人の自主性、主体性」。その子らしさを存分に発揮できるよう自由に遊びを選択させる園も多くあります。先生は見守るだけで子どもたちの中には入りません。子どもたちが自主的に遊びをクリエイトし、問題があっても子ども同士で解決するべきと考えているのです。

●叱り方、ほめ方
日本においては、しつけとして「子どもが悪いことをしたら叱る」ということが多いのではないでしょうか。
欧米はどうかというと、「よいことをほめる」のが基本です。「あなたを誇りに思う」「天才だね!」などやや大げさな言葉をかける親も珍しくありません。ただ、ほめるのは「親や先生のいうことを聞けた」からではなく、「自分でできた」「自主性を発揮できた」というタイミングが多く、早期から子どもの自立を促していく欧米の育児方針の現れともいえるでしょう。

●自然豊かな環境の重要度
ドイツの「森の幼稚園」のように、欧米においては自然の中で過ごす時間を重視する園も多くあります。子どもは自然から学び、成長していくと考えられているからです。
日本も園庭に畑を設けたり、遠足で山に出かけたり自然と触れ合う機会がありますが、欧米のように日常的に自然に囲まれている園は少ないといえます。

●自国の文化とグローバルな視点
日本の園では、日本文化や行事についての取り組みが多く見られ、子どもたちは幼いころから自国の文化に親しむことができます。
一方、多彩な人種や宗教の人々が暮らす欧米では、保育施設にもさまざまな子どもが集まります。現場では複数の言語が使われたり、宗教に対応した給食が出されたり、自然とグローバルな視点が育つ環境ができています。
 
外国
 

 

(4)まとめ

各国で違いが見られる幼児教育。それぞれの国で学び合い、新たな幼児教育の指針が生まれているので、上記の特徴がすべて当てはまるとは限りません。日本においても、海外の幼児教育メソッドをベースに日本の良いところも取り入れて独自の教育方針を打ち出している園もあります。
どの国の幼児教育も優劣が付けられるものではなく、大切なのは、子どもの性格や家庭の方針に合った教育スタイルを選ぶこと。
各園や幼児教室の教育方針を十分に理解し、検討して、子どもがのびのびと、自分らしく成長していける場を選んであげましょう。
 
外国保育
 

 

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Writer:幼児教室はまキッズ灘中合格者数日本一の実績を持つ浜学園が運営する能力開発型の幼児教室。保護者同室・少人数制の授業で、高い思考力と社会性を養成します。対象学年は3歳~小2生。

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