【コラム】【非認知能力】とは、人生を豊かにする力~その身に付け方をご紹介

勉強やテストの点数で測ることの出来ない「非認知能力」。粘り強さや責任感、協調性など、私たちが日々の生活で活かす力ですが、この能力こそが将来の豊かさ・人生の質に直結するのです。この記事では、非認知能力の重要性と、それを育てるための具体的な方法についてご紹介します。
(1)非認知能力とは?認知能力との違いは?
(2)非認知能力が将来的に与える影響
1.ペリー就学前プロジェクトとは?
2.大学入試
3.ホームステイや留学など
4.就職・転職といった場面
(4)【5選】非認知能力を身につける方法とは?
1.指先の力を育てる
2.他者と関わる機会を与える
3.社会性が高まる遊びを取り入れる
4.お手伝いをさせる
5.自然体験をさせる
(1)非認知能力とは?認知能力との違いは?
心の知能指数と聞くとイメージしづらいかと思いますが、何かをやり抜く力や粘り強さ、責任感、前向きさ、積極性などといった言葉を挙げると分かりやすいかも知れません。
(2)非認知能力が将来的に与える影響
ペリー就学前プロジェクトとは?
ペリー就学前プロジェクトは、アメリカの経済学者であるジェームズ・J・ヘックマン教授らが実施した実験です。3~4歳の子どもたち123名(就学前)を、教育を受けさせるグループと受けさせないグループに分けて、教育を受けさせるグループの子たちには30週間に渡り、専門家による教育を受けさせました。そして、その子たちが3、40歳代になるまで追跡調査を続けたそうです。
その結果、2点の事実が判明しました。1点目は、幼児期(就学前)に教育を受けたグループの子どもたちは、受けなかった子どもたちよりも将来的に社会的地位が高く、経済的にも豊かであったということです。こちらの結果は、何となく「そうだろうな」と想像がつくのではないでしょうか。
もう1点判明したことが重要で、「幼児教育は認知能力だけではなく、非認知能力を大きく伸ばす効果があった」という事実が証明されたのです。さらに、幼児期(就学前)に伸ばした非認知能力が就学後の認知能力を伸ばすのに役立つ一方で、その逆は観察されていないことも証明されています。つまり、「非認知能力」は「幼児期(就学前)」に伸ばすことが重要なのです。
大学入試
非認知能力は大学入試でも求められています。東京大学や京都大学といった、いわゆる「ペーパーテストで〇点とれば合格」だったような国立大学も「人物本位」の入試に変わろうとしているのです。「人物本位」の入試にする背景には、学生と学校(学部)のミスマッチを防ぐ狙いがあります。
大学側としては、単に偏差値だけで志望校や志望学部を選ぶのではなく、「僕(私)はこの大学の○○学部で○○といったことがしたい」という思いで入学してきてほしいのです。
例えば、東京大学ではCollege of Design(CoD)という学部が70年ぶりに新設されます。この学部は「深い知的好奇心と実践的な行動力を備えた次世代のイノベーターを育成したい」という思いがあるために、世界中から学生を募り、授業を全て英語で行います。そして、英語による面接やエッセイの提出等で合否を決定します。
また、東北大学も筆記試験を完全廃止するよう動き出しており、学生の「プレゼンテーション能力」を図る試験に変えようとしています。さらに、早稲田大学経済学部であれば、選抜試験の2/3が「人物本位」の入試-つまり、「総合型選抜」に変わっているのです。大学入試が変われば、高校受験、中学校受験、小学校受験でも問われる内容、求められる力は同じように変わっていきます。灘や六甲学院、神戸女学院などといった、いわゆる「最難関校」の試験問題でも「対話の力」が問われるような問題に変わっています。テクニックや知識さえあれば合格、という時代ではなくなってきているのです。
(参考記事:https://design.adm.u-tokyo.ac.jp/)
(参考記事:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/702590dfe9aa96a635ef69c84b542c568a1a9075)
(参考記事:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250404/k10014770311000.html)

ホームステイや留学など
海外へのホームステイや留学となると、「自分から話しかけよう」とする積極性や「こんな表現を使ってみよう!」とするチャレンジ精神など、「非認知能力」が必要とされる場面が多くあります。
就職・転職といった場面
大手企業などでも、大学名や学部の偏差値といった学歴だけにこだわるのでは無く、「誠実さ」「主体性」「チャレンジ精神」「やり切る力」といった能力を重視しています。働く上で、こういった力は必ず求められるのではないでしょうか。
(3)非認知能力があれば、認知能力は不要?
なぜなら、非認知能力と認知能力は切り離された関係ではなく、相互補完関係にあるからです。これは、先述したジェームズ・J・ヘックマン教授の研究でも「認知能力と非認知能力、両方が互いに影響し合いながら、将来の学歴や賃金に影響する」と言われています。例えば、お勉強の場面を思い浮かべてもらった際、粘り強さ(非認知能力)がなければ難問を解ききることはできません。また、難問を解ききる知識やテクニック(認知能力)がないと、その粘り強さも活かされません。そのため、「どちらかの能力だけ育っていれば良い」という考えは誤りなのです。
また、認知能力と非認知能力の両方を伸ばすことがお子様にとっての好循環を生み出します。勉強に取組み問題を解く(認知能力が身につく)→ママ・パパに褒められる→自己肯定感が高まる→「もっとやってみよう」と思いだし他の難問などにも自主的に取組むようになる(非認知能力が育つ)→知識やテクニックが定着する(認知能力がさらに身につく)・・・といった好サイクルです。はまキッズの幼児教育でも、「認知能力と非認知能力は両輪のようなものである」と保護者様に説明をしています。
(4)【5選】非認知能力を身につける方法とは?
指先の力を育てる
はまキッズでは「指先調整能力」という言い方をしています。お箸を使う、洋服のボタンをとめる、靴紐を結ぶといった場面で指先の力が求められます。自分で自分の身の回りのことができるようになること、つまり「肉体的に自立すること」が指先の力を鍛える目的なのです。自分のことも自分でできないのに、勉強をしよう・させようとするのは難しいのではないでしょうか。また、肉体的自立ができるようになることで子どもの視野は広がり、他者や周囲を見られるようになります。後述しますが、非認知能力は他者との関わりの中で育ちます。指先調整能力を鍛えるということは、非認知能力・認知能力の両方を伸ばすことになるのです。具体的には、ぬりえや紐通しがおすすめです。ぬりえでは、広い部分は大きな手の動き、細かい部分はそれに合わせた細かい手の動きといった「指先調整能力」が問われます。ぬりえは、簡単な遊びに見えて実は奥が深い遊びなのです。
紐通しは、ビーズや穴の空いたおはじきをつまみ、紐に通す遊びです。「つまむ」という作業は指先の力を鍛えます。また、「穴に通す」という作業では集中力が高まります。集中して沢山ビーズやおはじきを入れられたら、しっかり褒めてあげましょう!
他者と関わる機会を与える
非認知能力は、他者との関わりの中で身についていきます。
そのため、保育園や幼稚園など家族以外のコミュニティと関わる機会を持たせましょう。
お友だちとの遊びは「人と協力し合って何かを行う楽しさ」を知る絶好のチャンスです。お友だちとの関わりを通して、「人との関わりにはルールがあるのだ」ということも学びます。「親切心」「協調性」「我慢強さ」といった非認知能力も、コミュニケーションを通して学び、身につけていきます。
また、習い事を取り入れることもおすすめです。習い事選びのポイントとしては、①子どもが興味・関心を持っている②様々な経験ができる、そして③勝敗や成功・失敗にこだわらない、などが挙げられます。お子様が何に興味を持っているのか分からない場合は、興味の幅を拡げられる幼児教室がおすすめです。
はまキッズの授業では、お子様が「失敗したこと」「苦手なこと」には注目せず、「できたこと」「頑張ったこと」だけを見て褒めて育てる授業を行っております。これは、お子様の自己肯定感を高める事を大切にしているためです。
できたことや頑張ったことに注目してしっかり褒めてあげると、子どもは「身近で最も信頼できるママ・パパ」に褒めてもらえたことで自信を持つようになります。褒めるポイントは、できたことそのものを褒めるのではなく、「座って最後まで取組めていた」「10分以上も粘って考えていた」等といったプロセスを褒めることがポイントです。自信が持てるようになれば、子どもは様々なことに自らチャレンジしたり、何事にも粘り強く取組むようになります。チャレンジ精神、やり抜く力(GRIT)も、非認知能力のひとつです。習い事に限らず、どんな場面でも褒めるポイントがあればタイムリーに褒めてあげましょう!
社会性が高まる遊びを取り入れる
「ごっこ遊び」も、非認知能力を高める遊びとしておすすめです。様々な役を想定してなりきるために必要な「想像力」や「表現力」も身につきますし、役割を調整する「柔軟性」も身につきます。「ごっこ遊び」の中に、買い物の要素を取り入れればお金の計算など認知能力を同時に伸ばすことができます。
お手伝いをさせる
お手伝いを通して、子どもの非認知能力を育てることもできます。お皿を並べたり、洗濯物をたたんだり等、年齢に応じたお手伝いをお願いしてみましょう。筆者は、自分の息子が幼い頃にランチョンマットを敷いてもらう役割をお願いしていました。「いつも手伝ってくれてありがとう」と伝えると嬉しそうな顔をしていましたが、こうして感謝の気持ちを伝えることで、子どもは「自分の行動が人のために役立つ」ことを理解するとともに、自己肯定感が育まれるのではないでしょうか。

自然体験をさせる
キャンプやアウトドア好きのご家庭であれば「子連れキャンプ」がおすすめです。日常から離れ、自然の中で寝泊まりする「キャンプ」は、非認知能力を大きく伸ばす機会に溢れています。自分たちでテントを張って寝床を作ったり、屋外で料理やお片付けをしたりと、心地よく過ごすための場作りを全て自力で行う必要があります。せっかくの機会なので、ぜひお手伝いに参加してもらいましょう!小さい荷物を運ぶ、キャンプ用具を組立てる、寝袋を広げるなど、できることは沢山あります。また、慣れないうちは自然の中で寝泊まりするだけでも大変です。どうすれば快適に過ごせるのか?どのような工夫が必要なのか?を考え、調整するプロセスを通して「問題解決能力」を養うことも出来ます。東北大学 加齢医学研究所の瀧靖之教授によると、キャンプやアウトドアは子どもの脳の発達に良いことばかりだそう。この機会に、家族でキャンプデビューも良いかも知れませんね。
参考記事:https://www.kokugakuin.ac.jp/article/273120
(5)エリートは非認知能力が高い!?
はまキッズでは、「未来のエリートを育てる」という目標を掲げ、日々お子様と向き合っております。他人のために行動出来る人、心豊かで思いやりのある人・・・つまり、高い非認知能力が身についている人たちと言えますが、私たちが関わったお子様全員が、本当の意味での「未来の日本のエリート」となるよう願っております。

(6)【まとめ】非認知能力を身につけさせ、お子様の人生を豊かに!
家庭で出来る習い事やお手伝いなどを通じてこの力を育み、お子様の成長を支えていきましょう。非認知能力を高めることで、自分の利害損失に関係なく他人や物事に尽くせる人、つまり「真のエリート」への土台が作られます。お子様の人生を豊かにする「非認知能力」を、今日から伸ばしてみませんか?
関連記事