はまハピ!〈#6〉ブレない姿勢
ブレない子育て、という言葉をよくききます。子供と接する度に親の方向性がコロコロ変わると子供は迷ってしまうので、子育ての方針は貫くほうがよいということでしょうか?
とはいうものの、子育てにおいては発達段階に応じて、柔軟に対応せざるを得ないことが多いのも事実です。前に言っていたことと話が違ってしまうことも出てくる可能性は大いにあるわけです。また、保護者間で考え方が異なることもありますよね。
例えば、お母さんは子供は規則正しく生活した方がリズムを保てると思うので、必ず毎日9時には就寝させているけれど、お父さんは休みの前日くらいは少し夜更かししてもいいから子どもと過ごしたいと思っている、といったケース。
お食事にしても、子供が小さいうちはおそらく一日3食ではないはずですが、次第におやつを挟みつつ朝・昼・夜と一定の時間に食事をとるようになります。子どもの成長に伴い、前の基準とは異なるようになってきます。
成長によって変化することはブレるとは言いませんから、ブレない子育てというのは考え方ということになるのでしょう。
先のお子さんの就寝時間のケースで考えてみましょう。
基本的にはお母さんの考え方である子どもには規則正しい生活を、は正しいとお判りいただけるかと思います。
けれども、夏休みにお出かけしたときにはきっと少し遅く寝ることになりますよね。お父さんの少し夜更かしというのも毎夜9時に寝ているのが10時になったとしても、お父さんと一緒に楽しむ時間があってもよいかもしれません。しかし、これが毎回休み前には12時前まで起きているとなると話が違ってきます。
となると、ブレない姿勢とは、日常生活の中でこうしよう、とスケジュールをある程度決めており、イレギュラーがない限りはルーティンを守るように心がけるということになります。
さらに、ルーティンを変える場合は、どの程度までならOKとするのかを予め決めておくことも含まれてきます。先の就寝時間の場合でもそうですが、保護者間でしっかりと話し合いをしておくこととも言い換えられるかもしれません。
さらに、これは毎日の生活だけではなくお子さんの勉強に対する親の考え方にも適用されます。
例えば、受験。中学受験でも高校受験でも構わないのですが、お子様とかかわるご家族みんなが同じ方向を向いていることはとても大切です。
極端な話でいえば、子どもは中学までは地元でお友達と同じところに行った方がいいとお父さんが考えておられる場合は、中学受験を考えているお母さんが受験塾を探していても、おそらく「はやすぎる」という言葉が出るでしょう。
また、仮にお母さんが中学受験塾に通わせ始めたとしても、送迎などの協力をお父さんに得るのは難しいかもしれません。
さらに言えば、お母さんがお子さんと一緒に勉強を見てあげていても、お父さんは「こんな小さいうちからそんなにたくさん勉強をしなければならないのか」と感じ、それをお子さんに伝えてしまったら、、、
お子さんにしてみればどの意見を信じればよいのかわからなくなってしまいます。
どの選択にされるのかはご家庭の方針により異なると思いますが、お父さん、お母さんはもちろんのこと、おじいちゃま、おばあちゃまなどお子さんと関わりを持つ大人が一枚岩となっていることが肝要です。
それぞれ意見が感じ方が異なっても、大人同士の話し合いで方向を決めたあとは、みんながお子さんに同じ対応をすることで子どもは安心して進むことができるのです。
これこそがブレない姿勢といえるのかもしれませんね。