【コラム】幼稚園・保育園に子どもが行きたくないとき、親はどうする?
当たり前のように毎日行く幼稚園や保育園。
ドタバタしながらも、子どもが元気で明るく園に行ってくれたら、ホッと一安心。
一転、ある朝、子どもがポツリと「今日は幼稚園に行きたくない…」の一言。
「今、それを言われても…」「とりあえず、園に行かなくては…」と、あの手この手で子どもを家から連れ出したものの、園が近付くにつれ雲行きが怪しくなり、幼稚園の前でしがみつかれ大泣き。
なんとか先生たちに引き渡した後は、胸がギュッと苦しくなる罪悪感…。
このような経験がある方は多いのではないでしょうか?
(筆者自身も、昔、幼稚園の園長先生に何度か出てきてもらい、担任の先生と総がかりで対応していただいた苦い思い出があります…)
そして、こういったことが数日続くと、子どもだけでなく親も朝を迎えるのが嫌になってしまいます。
今年は新型コロナウイルスの影響で休園があったためか、例年よりもこのような話をよく耳にします。
原因は本当にさまざまなので絶対の解決策はありませんが、だからといって放置していて解決する問題でもありません。
もし、子どもが「幼稚園に行きたくないな」と言ったら、ぜひ下記を参考にしてみてください。
よくあるのは、連休明けの久しぶりの登園日です。
今年は、コロナのせいで屋内で過ごすことが多いために、体内時計が狂いやすいです。
休みの期間も、できるだけ早寝早起きを心がけましょう。
特に大切なことは、起きる時間です。
寝る時間が多少遅くなったとしても、起きる時間が一定であれば次の日は早く寝られるものです。
園が始まる数日前から登園時間に合わせて起きるようにしましょう。
また、子どもにも心の準備が必要なので、「あと〇日したら幼稚園が始まるね」「始業式の準備を一緒にしようか」などと事前に声かけすることで、子どもながらに「もうすぐ始まるのだな」と心構えができます。
大好きなお父さんやお母さんと離れるのが寂しい、というシンプルな理由です。
このときの「行きたくない」は、子どもの「今の」率直な気持ちなので、まずは受け止めてあげましょう。
ただ、幼稚園や保育園では、親と過ごす時間とは違う楽しいことがたくさんあります。
子どもの気持ちを受け止めた上で、「この後」何があるのか、また、「園が終わったらお迎えに来るよ」など安心できることを言ってあげましょう。
この手の「行きたくない」は、お迎えに行ったときに「離れたらケロッと泣き止んで、クラスでも楽しくしていましたよ」となることも多いので、子育ての一環として「(体調不良などでないなら)幼稚園や保育園には行くもの」と親の考えをしっかり伝えた上で、先生にお任せすることも1つです。
反対に、「行きたくない」という子どもの言葉を真に受けすぎて、「じゃあ、今日だけよ」としてしまうと、子どもは「行きたくない」と言えば休めると勘違いして悪循環に陥ってしまうので気をつけましょう。
この場合は、子どもの理由を聞かずに無理に行かせると、子どもの逃げ場がなくなってしまいます。
まずは、「なぜ、行きたくないのか」を子どもに聞いてあげましょう。
意外に、「今日は給食に嫌いなものが出る」や「昨日、友達とケンカしたから」などちょっとした理由であることが多いです。
ただ幼児期は、園生活の中で先生やお友達に思っていることをうまく伝えられず、分かってもらえないのではないかという不安が「行きたくない」につながることが多いので、先生に一言声をかけるようにすると良いです。
一方で、親は園内の生活を見ることができません。
そこで、曖昧な部分や疑問点があるようであれば、子どもの言うことを全て鵜呑みにするのではなく、担任の先生にも普段の様子について聞いてみましょう。
また、朝の忙しいときに時間がなくてゆっくり話を聞けないこともあるでしょう。
その場合は、その日の夕方や夜など、親子で気持ちにゆとりがある時に、落ち着いて聞いてあげてください。
このとき、明日は?来週は?などと少し先の予定も聞くと良いです。
なぜなら、先のことを話すことで現状の気持ちから少し離れ、自分自身で先の予定を考えたり準備したりすることで前向きな気持ちに繋がるからです。
さらに、説明するために自分の中で情報を整理する力と伝える力が育ちます。
これは、日々の園や学校での忘れ物を減らす効果もあるので、その時は少し面倒かもしれませんが、長い目で見るとプラスのことしかありません。
上記の3点すべてに共通することとして、子どもの「幼稚園や保育園に行きたくない」はずっと続くものではなく、いつかは終わるものです。
それまで、親が諦めずにいろいろな方法を試してみれば良いです。
また、手を尽くしても一人では埒が明かないのであれば、園の先生や周りの人に相談してみるのも一つです。
最後に、今までの経験で一番上手くいった方法をアドバイスすると、「親がポジティブになる」ことです。(本当に、これはとても有効です!!)
子どもの「園に行きたくない」というネガティブな気分に惑わされず、少し先のことに視点を向けて、親子でポジティブな点を一緒に探してみてはいかがでしょうか。
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