ブログ・コラム
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【イベントレポート】京都聖母学院小学校 教育講演会『聖母の教育と私の出逢った子どもたちと保護者たち』
京都聖母学院小学校 教育講演会 2023年5月30日(火)はまキッズ京都駅前校にて京都聖母学院小学校の奧教頭先生と市山先生をお招きし、教育講演会「聖母の教育と私の出逢った子どもたちと保護者たち」を開催いたしました。 まず、講演会では教頭先生ご自身の実体験を含めて、昨今の小学校受験の出題内容を教育者の視点でお話いただきました。 例えば、しりとりのテストで「にんにく」の絵が出題された時に、お子様がスライスのにんにくしか見たことがなければ、解答できません。 これは、はまキッズでも保護者様にお伝えしている、普段の生活の中からたくさん刺激を受けること、ただ受験に受かればいいという考え方ではなく、はまキッズの教育理念である‘‘心と能力を育てる人間教育‘‘ につながるお話でした。 イベントを振り返って はまキッズは受験専門の塾ではありませんが、京都聖母学院小学校で実践される適正検査で求められる、記憶力、言語能力、数量感、図形能力、指示行動、協調性などは、はまキッズでお伝えしている6領域の能力と高い親和性を感じ、特に高い社会性を目指すための大切な力となるものだと思いました。 また、教頭先生が大切にしていらっしゃる生徒さんから受け取られた素敵なお手紙の中には、聖母の教えを基本とし、情熱を持った素晴らしい先生方の日々の工夫や、一人一人の個性を伸ばす取り組みに感謝されている言葉がちりばめられていました。 国際コースの生徒達は勿論のこと、総合フロンティアコースの生徒様も高い英語力をお持ちで、普段日本語で学習した内容を英語で立派にプレゼンされている映像を拝見して、学校全体の教育のレベルの高さに圧倒されました。 奧教頭先生、市山先生、今回はたくさんの素晴らしいお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。 ▼京都駅前校 校舎情報・イベント情報はこちら https://www.hamakids.jp/room/kyoto-station/ ▷京都駅前校 直近のイベントスケジュールはこちら お申し込み・お問合せは、はまキッズ京都駅前校( 075-353-1611)まで、お気軽にお電話下さい。 -
はまハピ!〈#2〉自己肯定感のはぐくみ方
日本の子供たちは諸外国と比較して、自己肯定感が低いことが知られています。 そもそも自己肯定感って何?と思われる方もおられるのではないでしょうか? 自己肯定感とは、文字通り「自分」のことを「肯定」することができる感情のことです。 ようするに「自分はこのままの自分でいいんだ!」という気持ちですね。 逆に「ぼく(わたし)なんて…」「自分はダメな人間なんだ」という気持ちがあると、自己肯定感は低いということになります。 日本では、子どもの自己肯定感が低いわけですから、 「わたし(ぼく)はわたしでいいんだ」という気持ちになれていない子供が多いということです。 「スポーツが得意」「お菓子作りなら任せて」「勉強ができる」「親切だ」など、どんな事でもいいのですが、子どもたちが自分に自信が持てないのは少し悲しい気持ちになりますね。 さてこの自己肯定感、高いとどのようにいいのでしょう? 自己肯定感が高いと、主体的に行動するようになります。自分で決めたことを自分でやることができるのですね。 勉強にせよスポーツにせよ、人から言われてやるのと自らやるのでは伸びしろも当然ちがってきます。 また、自己肯定感が高いと、他人と比較するのではなく自分の幸せにフォーカスするので幸せを感じやすいと言われています。 失敗を恐れずチャレンジする気持ちが高く、粘り強く取り組めることも挙げられます。 では、自己肯定感はどうやったら高くなるのでしょうか? 「生まれてきてくれてありがとう」の気持ちを思い出してみる。 お子さんが生まれた時には皆さん同じことを思われたハズ。 「そのままの○○ちゃんでいいんだよ」と丸ごとお子さんを包んであげてください。 小さなことも自分で決める習慣をつける。 とはいえ、どんなことでも自分で決めるというわけではありません。 例えばピアノの練習は何時からするのか?ということであれば、「早くピアノの練習をやりなさい」ではなく「何時から練習をする予定なの?」とたずねてみるわけです。 そしてお子さんに声に出していってもらってください。 もしも遠足や遊びにいって疲れたから今日はやめる、といいだしても「毎日練習しないなんて!」といきなり叱るのではなく、 「毎日やるお約束だったけれど、疲れているのね。けれども約束だから守ってほしいと思っている。少しだけなら練習できそうかな?」といった別提案をしてみるのもよいでしょう。 自分で決めたことなら、言葉にした通りにやりきらないとモヤモヤが残るもの。 モヤモヤしたくないから自分で言ったことはやるようになります。 そして何より辛抱強さがでてきます。 子供の話を聞く時間を作る。 保育園、幼稚園や小学校での出来事を子供は話したがるもの。何時間も聴く必要はないのです。 夜ご飯の時、お風呂の時、ベッドに入るときなど時間を決めて子供と話す時間を作りましょう。 しっかりとお話を聞いてもらえた子供はおのずと自分に自信がつくようになるものです。 いかがでしたか? 今日から始められる小さな一歩。お子様と一緒にポジティブになりませんか? -
【コラム】モンテッソーリ教育とは?歴史や事例、メリットについて解説します
史上最年少で名人となり、将棋の七冠を達成した藤井聡太さん。この藤井さんが幼いころ学んでいたというのがモンテッソーリ教育です。わが子の才能を伸ばしたい父母から熱い視線を集めるモンテッソーリ教育。その歴史からメリット・デメリットまで詳しく解説していきます。 (1) モンテッソーリ教育とは まずは、モンテッソーリ教育がどのように確立されたのか、その目的とは何かをひも解いていきましょう。 モンテッソーリ教育の歴史とは モンテッソーリ教育が考案されたのは、20世紀初頭のイタリア。女性としてローマ大学で初めて医学博士となったマリア・モンテッソーリが生み出した教育法です。 大学卒業後は精神病院で医師として働く中で障害児教育に携わっていたマリア。その独自の教育法により障害児の知的レベルを上げることに成功します。その功績もあり、貧困層向けの保育施設で、一般の子どもたちを任されることに。 「子どもの家」と呼ばれたその施設で実践された教育こそが「モンテッソーリ教育」であり、数年のうちに広く欧米に知れ渡りました。 現在では、世界110カ国以上に実践施設(子どもの家)があるとされていて、特にアメリカでは多数の教育機関で取り入れられているようです。 日本においては大正時代に紹介されましたが、その当時はさほど広まりを見せませんでした。しかし、1960年代ごろから徐々に注目されるようになり、近年では幼稚園や保育園でモンテッソーリ教育を掲げるところも増えています。 モンテッソーリ教育の目的とは 「日本モンテッソーリ教育綜合研究所」によると、モンテッソーリ教育が目指すのは「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」こと(※)。 何かの知識を覚える、であるとか、技術を身につける、ということではなく、人間としての根本的な考え方、生き方を形成していくことを主目的としています。 大人が子どもに一方的に知識を与えるというそれまでに多く見られた教育法とは一線を画すモンテッソーリ教育。世界で最も取り入れられている教育法、とされているのも、この目的が広く共感を得ている証しと言えるでしょう。 ※日本モンテッソーリ教育綜合研究所「モンテッソーリ教育とは」https://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/index.html (2)モンテッソーリ教育の考え方とは モンテッソーリ教育のベースになっているのは、「子どもには生来、自立・発達していこうとする力(自己教育力)があり、その力が発揮されるためには発達に見合った環境(物的環境・人的環境)が必要である」という考え方(※)。具体的にどういうことかを解説していきます。 ※日本モンテッソーリ教育綜合研究所「モンテッソーリ教育の基本的な考え方」 https://sainou.or.jp/montessori/about-montessori/thought.html 子どもの中にある「自己教育力」 「自己教育力」とは、他人から教えられるのではなく、自ら学び伸びようと欲する内なる力のこと。 赤ちゃんは生まれてから1年ほどの間でも大きな成長を見せます。周りのものに興味を持ち、自ら手や口で確かめます。ハイハイからよちよち歩きをはじめ、言葉も周囲のまねをするように。 これらは、大人が教えないとやらないことではなく、「知りたい、やってみたい」という赤ちゃん自身の中にある「自己教育力」によるもの、とマリア・モンテッソーリは考えました。 この「自己教育力」により、幼児期の成長段階においてものごとに強い興味やこだわりを持つ時期が現れます。これは「敏感期」と呼ばれていて、「秩序、感覚、運動、文字、数、文化」といった敏感期があるとされています。 「文字の敏感期」なら平仮名やアルファベットに夢中になったり、「数の敏感期」なら数字を数えることを繰り返したり大きな単位の数を知りたがったり。五感が活発になる「感覚の敏感期」ならおもちゃを色別に分けたり、時には料理を手づかみで触りたがったり。 同じことを繰り返してやりたがるのを不思議に思うかもしれませんが、これは子どもが自らステップアップしようとしている「敏感期」のしるしなのです。 「敏感期」に対応した環境の必要性 「敏感期」を見過ごすことは幼児の教育にとって大きな損失、とマリア・モンテッソーリは言っています。子どもがそのときどきに夢中になっていることを思う存分にやらせることが、自ら成長するためには大切なのです。 そのためには、敏感期に適したおもちゃや教材を準備し、自分で好きなだけ取り組める環境を大人が整える必要があります。 大人は「サポートする」姿勢で モンテッソーリ教育では、保育者の役割も他とは異なります。何かを教える、ということよりも、子どもが自らの力で伸びようとするのを「サポートする」ことがもっとも重要とされているのです。 そのために必要なのは、まず子どもを正しく理解すること。子どもは「小さな大人」ではなく、大人とは異なる価値観や感覚を持っています。それを尊重し、大人の枠組みにはめ込まない接し方を心がけることが大切です。 そして、それぞれの子どもの敏感期に合わせて、適切な教材が使えるように環境を整えます。使い方が分かるようにはじめは丁寧に教え、夢中になり始めたら見守る。つまりは、子どもが求めるもので自ら学ぶための媒体となる役割を担うのです。 (3)モンテッソーリ教育の発達段階とは 日本では、モンテッソーリ教育というと保育園や幼稚園で実践されることが多いですが、欧米では小学校や大学などでもプログラムとして取り入れているところもあります。というのも、マリア・モンテッソーリは人間の発達は0~24歳で4つの段階があるとし、それぞれの発達欲求に合わせて適切な教育を行う必要があると説いているのです。 まずは、その4つの段階についてみていきましょう。 第一期:0歳~6歳(乳幼児期) 著しい成長を遂げる0~6歳までの第一期。この時期の発達を表す特徴的な言葉として「吸収心」があります。まっさらな精神状態で生まれてくる赤ちゃんは、周囲の環境や文化、言語などを写真を撮るように抵抗なく吸収していきます。 また、前述した「敏感期」に加えて、「正常化」もこの時期の幼児に見られる特徴とされています。正常化とは、敏感期に合わせて自分がやりたいことを自分のペースで十分にできることにより、不満ややりどころのない気持ちが消えて穏やかな態度になることを指しています。 第二期:6歳~12歳(児童期) 思春期に入る前段階で、心身ともにすくすくと成長する第二期。この時期のキーワードとして、「理由づけ」「想像力」「社会性の高まり」があります。 第一期でさまざまなことを吸収し、そこから芽生えた知的好奇心がさらに成長。ものごとについて「どうしてそうなるのか」「これはどういう仕組みなのか」といった理由を知りたがるのです。 実体験から得た知識を活用して、頭の中で抽象的なことを思い描く想像力も徐々に発達していきます。 また、小学校で交友関係も広がり、友人に対して気を遣ったりグループ内のルールを重んじたりという社会性も身についてきます。 第三期:12歳~18歳(思春期) 思春期を迎える第三期は、大きな心身の変化の中でもがきながら成長し、自己を確立していく時期。 他人の評価が非常に気になるようになり、外部から認められようとする「価値づけ」の衝動が見られます。 狭い人間関係にとらわれず、ボランティア活動や農業体験などさまざまなコミュニティで多彩な経験を積むことを、モンテッソーリ教育では推奨しています。そうすることにより、社会の一員としての自己を少しずつ形作っていくのです。 第四期:18歳~24歳(青年期) 第一期~第三期を経て、第四期は心身ともに自立した人間に成長します。働くことにより経済的な自立も達成。しかし、ここで学びや成長が終わるのではなく、人間は一生を通して自分の知識や技術を高めていくもの、とされています。 (4)乳幼児期(0歳~6歳)のモンテッソーリ教育 モンテッソーリ教育が提唱した4つの発達段階のうちでも、日本で多く取り入れられている乳幼児期の教育に当たる第一期に注目してみましょう。第一期はさらに前期と後期に分けられ、その発達の特徴に適した教育を行うように定められています。 前期(0歳から3歳まで)の教育内容 何でも抵抗なく受け入れる「吸収心」が特徴の0~3歳。発達をサポートするために、モンテッソーリ教育では次の7つの教育を重んじています。 1.粗大運動の活動……ハイハイ、歩く、階段を上り降りするといった全身を使った動きの獲得 2.微細運動の活動……握る、つまむ、たたくなど手先、指先を使う動きの獲得 3.日常生活の練習……衣服の脱ぎ着といった身の回りのことを自分でできるようにする練習 4.言語教育……母語をはじめとした言葉を習得するための教育 5.感覚教育……五感の覚醒を促し、自分の中で整えていくための教育 6.音楽……歌ったり楽器を演奏したりすることで音楽に親しむ活動 7.美術……絵を描く、粘土で造作するなど、表現する楽しさを感じる活動 これらのための教具や環境を整えることで成長を促すとともに、社会の一員としてスムーズに第一歩を踏み出せるようにしているのです。 後期(3歳から6歳まで)の教育内容 5つの分野 3~6歳では、0~3歳で得た体験や知識を発展させ、実生活とより結びつけるために次の5つの教育分野が設けられます。 日常生活の練習 この時期、子どもは大人のやることをなんでもやりたがります。「運動の敏感期」だからです。料理や洗濯、掃除、裁縫など日常の家事は、「子どもには危ない」と止めることが多いかもしれませんが、モンテッソーリ教育では「できないのではなく、子どもはやり方を知らないだけ」と考えます。 やり方さえきちんと教えたら、包丁で食材を切ったり、針で布を縫ったりということも子どもたちは安全に夢中になって行います。 感覚教育 「感覚の敏感期」に合わせて、視覚、聴覚、触覚といった五感を自分の中で秩序立てて深く浸透させていく教育が行われます。その際に用いられるのがオリジナルの教具です。 有名な「ピンクタワー」は大きさの違う10個のピンクの立方体を使い、ブロックをうまくつかむこと、大小の違いを見極めることなどを感覚として覚えていきます。 そのほか、63枚の色板を使って色の名前や色の明暗を覚える教具、異なる音のする筒を振って同じ音のするものをペアにする教具なども。 いずれも、漫然と遊ぶのではなく五感を洗練させる目的がある、というところが特徴です。 言語教育 周囲で聞こえる言葉をぐんぐんと習得していく幼児期。「言葉の敏感期」においては良質な言語教育を与え、話すだけではなく読み書きもスムーズに行える工夫がなされています。 用いられるのは、動物の絵のカードに合った名前のカードを選ぶ教具や、砂で平仮名が書かれた板をなぞって感覚的に文字を覚える教具など。 楽しみながら文字の読み書きを覚え、文法を身につけられるように考えられているのです。 算数教育 数字に興味を持ち、数の数え方を覚えたがるのも幼児期後半。「数の敏感期」です。数の概念を学ぶために、モンテッソーリ教育では具体的な物質である教具を使います。 代表的な「金ビーズ」は、1,10、100、1000がそれぞれ同数のビーズで作られたもの。視覚的、感覚的に、10は1が10個分、100が10個で1000、といったことが理解できるようになります。さらには足し算や掛け算といった四則演算の理解にも用いることができるようになっています。 文化教育 言葉や数以外にも、子どもはあらゆることに興味を持ちます。その「文化の敏感期」にこたえるのが「文化教育」です。 生物分野であれば、動植物のパーツをはめ込むことで名前や部位を覚えるパズル、社会なら世界の国旗を描いたかるたなどを用います。 そのほか音楽や歴史など幅広い分野において、子どもたちの興味関心の芽を育てる教育がなされています。 (5)モンテッソーリ教育の実施園と一般的な保育園との違い モンテッソーリ教育の実践園は日本各地にありますが、それぞれ取り入れ方は多少異なる部分もあるようです。この章では、一般的な保育園との違いに着目して、大部分の実践園において共通する主な特徴を紹介します。 「お仕事の時間」と「教具」の使用 「お仕事の時間」はモンテッソーリ教育最大の特徴と言えるでしょう。通常の園では「今日はお絵描きをしましょう」「鬼ごっこで遊びましょう」というように、クラスみんなで同じことをやることが多いですが、モンテッソーリ教育では、一人ひとりが好きなことを選んで行う時間を大切にしています。子ども自らが成長するために行うことなので、遊びではなく「お仕事」と呼んでいるのです。 お仕事で使われるのは、前述したようなオリジナルの教具。子どもの「学びたい」欲求にこたえ、繰り返し遊べるように工夫されています。普通のおもちゃと異なるのは、「学びの目的が設定されている」こと、そして「素材にこだわっていること」。木製で丁寧に作られたものが多く、ときには教員が手作りすることもあるようです。 縦割り保育 通常の保育園では年齢ごとにクラス分けがされていますが、モンテッソーリ教育では異年齢の子どもたちを同じクラスとする縦割り保育が多く取り入れられています。 縦割り保育には思いやりや協調性を身につける目的があるほか、年長の子が年少の子のお世話をする、年少の子は年長の子へあこがれを抱き、より成長への意欲を持つ、といったよい効果も見られるそうです。 控えめな年間行事 七夕まつり、夏まつり、ハロウィン、クリスマス会、節分など、季節に応じてさまざまな行事が設けられていることが多い一般の保育園。運動会や音楽会、おゆうぎ会などではそれに向けての練習も行われますね。 しかし、モンテッソーリ教育を行う園においては、行事は控えめとなっています。特別な催しに時間をかけるよりも、普段の生活を実りあるものにすることこそが子どもにとって大切、と考えられているのです。 (6)モンテッソーリ教育のメリット 独自の教育方針を掲げるモンテッソーリ教育。この教育法を受けることで、子どもにはさまざまメリットがあるとされています。 個性が伸びる 「お仕事」にみられるように、画一的な教育内容ではなく、子どもそれぞれの興味関心を大切にしているモンテッソーリ教育。自らの知的欲求を追求できるため、それぞれの個性がより伸びていくと考えられます。 自主性や積極性が育まれる モンテッソーリ教育は「自ら学び続ける姿勢」を持った人を育てることを目的としています。誰に与えられるでもなく、自分で選択し、試行錯誤しながら「お仕事」をしていくことで、自主性や積極性を育みます。 集中力が高まる 保育者はあれこれ指示をすることはなく、子どもが自分のやり方でチャレンジするのを見守ります。ですから、子どもたちは自らの内にある学びたい欲求に従って、自分の世界に没入することができます。誰にじゃまされることもなく、集中してものごとに取り組んでいくのです。 情緒が安定する 大人もそうですが、子どもも自分のやりたいことを日々思い切りやれていたら、満ち足りて精神が安定するもの。モンテッソーリの実施園では、入学当初は落ち着きがない子どもでも、徐々に落ち着いていく「正常化」の変化を見せることがあるそうです。 それぞれ取り組むことも違うので、クラスメイトと比べられて優劣が付くこともなく、自分自身の感覚を大切に過ごすことができます。 (7)モンテッソーリ教育のデメリット このようなメリットがある一方で、モンテッソーリ教育にはデメリットもあると考えられます。 協調性が育ちにくい可能性がある 個人で行う「お仕事」に慣れていると、集団で何かを行う協調性に欠けるのでないか、と言われています。自己の学びを追求する環境から一転、小学校に入学したら先生から指示されたり、同じことをやらされたりするようになると反発を覚えるかもしれません。 もちろん、そのようなことがないように各実施園では集団で遊ぶ時間を設けるなど工夫はされているでしょう。心配であれば、家庭において友だちと一緒に遊ばせる、複数人で行う習い事をやらせてみるなど、協調性を育む工夫をしてみるといいかもしれません。 活発な子には物足りない可能性がある モンテッソーリ教育の実施園でも、外で走り回ったり遊んだり、といったことを取り入れているところは多いようです。しかし、特徴である「お仕事」は、主に屋内で行われるもの。活発な子にとっては、「もっと屋外で遊びたい」と感じてしまうかもしれません。 帰宅後に公園遊びをさせたり、スポーツを習わせたりといったことで、エネルギーを発散させてあげるといいのではないでしょうか。 (8)モンテッソーリ教育を受けた著名人 世界に広がっているモンテッソーリ教育。多くの著名人がその教育を受けたとされています。日本では、史上最年少で名人となったプロ棋士・藤井聡太さんが有名ですね。 海外においては、ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)、マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック創業者)、ジェフ・ベゾス(アマゾン創業者)など、名だたる起業家・CEOのほか、政治家では元米大統領のビル・クリントン、バラク・オバマなどが知られています。ビヨンセ、ジョージ・クルーニーといった俳優・アーティストにも多く、「モンテッソーリ教育がのちの才能開花の礎を築いたのではないか」とも言われ、注目される所以(ゆえん)となっています。 まとめ 日本でも関心が高まっているモンテッソーリ教育。近隣に実施園があるなら入園の選択もあるでしょう。しかし、一般の園に入園したとしても、モンテッソーリ教育のよい面は家庭で取り入れることができます。 「子どもの学びたい気持ちを見過ごさない」「なんでも教えるのではなく自ら学ぶ姿勢をサポートする」「適切なおもちゃ(教材)を用意する」といったことです。 オリジナルの教具は販売されているものもあるので取り入れてみてもいいかもしれません。購入しなくても、家庭にある折り紙や図鑑を活用してモンテッソーリ流教育を行うこともできるでしょう。 120年前にマリア・モンテッソーリが子どもたちと向き合ったように、わが子をしっかり観察し、自発的に学べる環境を整えてあげれば、その「自己教育力」は大きく伸びていくはずです。 -
はまハピ!〈#1〉「ほめる」の効用
「ほめて育てる」という言葉があるように、子育てでは怒るよりもほめて育てましょうとよく言われますね。 でも、一口に「ほめる」といってもどこを「ほめれば」いいの?というお悩みもよく教室でもうかがいます。 今回はどのポイントをほめればいいのかを一緒に考えてみましょう。 ポイント1 結果ではなく過程をほめる。 社会に出れば結果がすべてとなりますが、それも過程を認めてもらっていればこそ。 例えば算数のテストで100点をとった、水泳の級が合格した、といった結果はもちろんほめやすいものです。 でも子どもにとって一番嬉しいのは、お家の方がお子さんの頑張りをほめてくれたときです。 お子さんが100点をとるために頑張って繰り返し計算をやり直したことや、水泳でコーチのいうことを自分なりに聞きながら練習をしたことをぜひほめてあげてほしいのです。 「○○ちゃんは算数の宿題でまちがえていたところも、正解になるまでやり直しをしていたからね。がんばっていたからこそ100点だね」というようなほめ方であれば、お子さんは頑張ったところを見てくれているんだというプラスのベクトルが働きます。 ポイント2 失敗もほめる 誰しも失敗することは避けたいですが、失敗しないで生きていくことは不可能です。 失敗する度に叱られていては、間違えることを恐れてしまうようになります。 実世界で生きていく上で必要なのは、失敗した後にどのように気持ちを立て直し、次は同じことをしないようにするためにはどうすればよいのかを考えること、そして前を向けるかです。 そのためには、失敗しても「そうか!よくやった」くらい極端なこともアリなんです。 ほめるのはさすがに難しいな、というのであれば”せめない”ではいかがでしょうか? サッカーでシュートが決まらず試合に負けた、提出しなければならない宿題をうっかり忘れていた、 こんなときは親ならやはり「どうしてシュートを外したんだ!」「なんで提出日を忘れていたんだ!」という言葉が出てしまいがちですよね笑 この「どうして?」「なんで?」の代わりに「そうか」を使ってみてください。 「そうかそうか、シュートを外したのは残念だったな。どうすればシュートが決まったと思う?」 「そうか、提出日を忘れてしまったんだ。次はどうすれば忘れないと思う?」 と本人に次にどうすればよいかを考えてもらうわけです。 実は誰よりも当事者のお子さんが失敗したことに傷つき、落ち込んでいるものです。追い打ちをかけてもあまりいいことはありません。 でも、次につなげるのだと思えば失敗も意味がちがってきます。 ポイント3 些細なこともほめる まだ赤ちゃんだったころのことを思い出してみてください。 白湯を飲めるようになった、首が座った、寝返りできるようになった、ひとつひとつ「よくできたね!」とほめておられたのではないでしょうか? 大きくなっても褒められたいのは誰でも同じ。例えば、宿題を最後までやった、ピアノの練習を毎日続けている、など何でもいいのです。 お子様が実際に取り組んだことに対して「最後までやりきったね」とほめてください。 いかがでしょう?これなら「ほめる」も意外と簡単なのではないでしょうか? 今日から始められる敷居を低くした「ほめる」をぜひ始めてみてくださいね。 -
【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.4
はまキッズでは、セカンドグレードの1月末に “卒塾”を迎えます。 2022年度のセカンドグレード生も、2023年の1月に卒塾を迎え、輝く未来に向かって元気いっぱいに巣立っていきました。 このブログでは、保護者様からいただきました「生の声」を、数回に分けてご紹介いたします。 今回は、Vol.3につづき、Vol.4をご紹介いたします。 年少 から入会(5年 4ヶ月 通塾) M・U さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 幼児教育や実感算数とはどういうものか関心を持っており入会しました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 「算数が好き」「もっと算数の問題を解けるようになりたい」と言うようになりました。 勉強への意欲が向上したと思います。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 思考力、集中力、勉強習慣がついたと思います。特に思考力プリントの時間は親子ともに刺激になり、子どもが試行錯誤しながら問題に向き合う姿勢に成長を感じることができました。 年中 から入会(4年 5ヶ月 通塾) S・A さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 親子同室のため、子どもも不安なく教室に通うことができると思い入会しました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 毎回、先生の話をきちんと聞き、難しい問題も自分1人で根気強く解こうとするようになりました。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 難しい問題でも、子どもが理解できるように説明して下さる先生の授業には毎回おどろかされました。入会時に苦手だったパズルや立体図形も今は得意になって、自信がついた様です。算数が得意科目になりました。ありがとうございました。 年中 から入会(4年 4ヶ月 通塾) R・O さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください もともとパズルやブロック遊びが大好きでした。お勉強としてではなく楽しみながら思考力や空間認知等を伸ばしてあげたいと思い年中から入会しました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください この数年で粘り強く難題に取り組むようになりました。自分で問題がどんどん解けるようになると、自信が持てるようになっていき子どもの成長をとても感じます。図形・空間認知は間違いなく伸びたと思いますし、とにかく考えること・工夫することが出来るようになり、恥ずかしがり屋で人前で意見を伝えられなかった子が先生、友達に自分の考えを発表することができるようになりました。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 早生まれでもありファーストの授業スタートした当初は難しさと周りのお子様との差に悔しくて泣いてばかりでした。そんな子どもの姿を見て私も "果たしてこれでいいのだろうか?" と不安に思いながら続けていました。しかしその内だんだん慣れていき授業中に手を挙げて発言する子どもの姿を見て、"こんな日が来るとは思わなかった" と驚きと嬉しさが込み上げてきたのを今でも覚えています。セカンドを終えて今思える事は、続けていて本当に良かったということ。難しくてつまづくことも沢山ありましたが、なにより子どもが "はまキッズは楽しい" と言っていることです。 年長 から入会(3年 3ヶ月 通塾) D・K さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 年長の頃、幼稚園の知育教室が終了し、本人から「かわりにお勉強できる習い事をしたい」と言われたことがきっかけでした。他の塾も検討しましたが、思考力重視のカリキュラムに共感し、体験授業の後、本人もはまキッズに通いたいと言ったことから入会を決めました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 最初の頃は、問題が分からなかったり、間違えたりすると、泣いたり機嫌が悪くなったりしていましたが、徐々に自分の気持ちがコントロールできるようになり、難しい問題が理解できるようになってくると、問題が解けたときの楽しさが「もっと勉強したい」気持ちにつながって、向上心が養われたように思います。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 小学生になってから、学習内容が難しくなり、娘にはちょっとハードルが高いかな?と思った時期もありましたが、「絶対にやめない!」と泣きながら私に訴えることもあり、それならば、と私も決心がつき、難しい単元の時には娘ととことん向き合うことができました。先生方、スタッフのみなさんが毎週優しく声かけしていただいたおかげで、本人ははまキッズに「勉強をしに行く」と言うより、「遊びに行く」感覚の方が近かったように思います。「勉強=楽しい」と思える基礎を作っていただき、何より親子で成長させていただくことができ、感謝しています。ありがとうございました。 【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.1 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.2 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.3 -
【イベントレポート】四条烏丸校 学具の使い方教室
はまキッズの『学具の使い方教室』を開催! 2023年4月16日(日)はまキッズオルパスクラブ四条烏丸校では、内部生の保護者様を対象に『学具の使い方教室』を開催しました。 『学具』とは、パズルやブロック、カードなどの知育玩具を指す言葉で、一般的には〝教具″という言葉が用いられますが、〝教えるのではなく学ばせる″ということを大切にしているはまキッズでは〝学具″と呼んでいます。 はまキッズでは、楽しみながらお子様の能力を伸ばすために100種類以上の学具を授業で使用しており、そのうちの一部はご家庭でも取り組んでいただくため内部生の方にご購入いただいています。 今回は、あらためて保護者の皆さんに能力開発に繋がる学具の使い方を知っていただき、家庭学習のヒントにしていただきたいという思いで、このようなイベントを開催するに至りました。 はまキッズの能力育成は、以下のピラミッドのように6つの領域に分けて考えていますが、全ての能力は関連し合っています。 そのため、たとえば図形が苦手なお子様はとにかくパズルをやればよい、ということではなく、苦手なところがあれば一段階前の能力に戻って取り組むことが有効です。 はまキッズの学具は一つで複数の能力を刺激できるものばかりですので、うまく活用してピラミッドの各段階を行ったり来たりしながら進めていくことが大切です。 今回のイベントでは、主に以下の学具の特徴や活用法をご紹介させていただきました。 《パズル類》 ⚫マグプレート ⚫天地パズル ⚫ペリカンパズル ⚫色板トントン ⚫ひももよう ⚫カモシカパズル 《数論理能力を育てる三種の神器》 ⚫ウッディブロック ⚫ヌマーカステン ⚫ドット棒 《カード類》 ⚫お魚カード ⚫教養トランプ ⚫身辺教養カード ⚫季節感カード ⚫童話童謡カード ⚫親子カード それぞれの学具を使う時の注意点やお子様への声かけ•関わり方のポイント、そしてご家庭で楽しく取り組んでいただけるアイディアなどをお話しさせていただき、あっという間の90分でした。 家庭学習がなかなか捗らない時には見ている大人が急かしてしまうこともあるかもしれませんが、できないことができるようになるには親が根気よく見守る時間も必要で、お子さんたちが試行錯誤するプロセスを大切にすることが成長に繋がります。 そして、できた時には成功体験としてたくさん褒めてあげましょう。 もちろん、うまくいかなかった時も、頑張って取り組めたことを認めて褒めてあげてくださいね。 また、学具の使い方は一通りではなく多様で、パズル一つとっても、お手本通りに作ることだけが全てではありません。 なにかテーマを決めて絵柄を作ってもらったり、お子さんの自由な発想に任せて好きな世界を作ってもらったりと、時にはおうちでアレンジしながら親子で楽しんでみてください。 お子さんが嫌になってしまわないように、楽しく取り組んでもらうことを大切にしていきたいですね。 今回ご参加いただいた保護者様からは、アンケートで次のようなご感想をいただきました。 *それぞれの学具にどんな意味があるのかをあらためて確認することができてよかったです。ゲームのように楽しみながらできる学具の使い方が参考になりました。お勉強という押しつけにならないように、本人が楽しめる方法で家庭学習しようと思います。(基本グレード) *すべての能力の育ちの基礎が指先であることを改めて実感できました。はまキッズの授業の時だけでなく、家でもいっぱい指先を使う作業やお勉強を、遊びを通じて取り組みたいと思います。また、家で楽しめそうなゲームをいろいろ教えていただき、さっそく実践したいです。(初級グレード) *これまでプリントをする点に重きを置いていた部分もありましたが、学具を使った遊び方を聞いて取り入れたいと思いました。もっと早く知っておきたかったです。(ファーストグレード) ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。 ご家庭での取り組みの参考にしていただけましたら幸いです。 これからもお子様の能力育成のために努めてまいりますので、学具の使い方や家庭学習でお困りのことがございましたら、お気軽に教室でご相談ください。 ▼四条烏丸校 校舎情報・イベント情報はこちら https://www.hamakids.jp/room/karasuma/ 2023年5月6月、大阪・京都エリアのはまキッズ校舎にて、近隣の有名私立小学校の先生にお越しいただき、教育講演会を実施いたします。幼児の保護者様必見のテーマが目白押しです。皆様のお越しを心よりお待ちしております。詳細はこちら ▷四条烏丸校 直近のイベントスケジュールはこちら お申し込み・お問合せは、はまキッズ四条烏丸校( 075-257-7857)まで、お気軽にお電話下さい。 -
バイリンガル教育とは?歴史や事例、メリットや注意点について解説します!
世界のグローバル化とともに日本の英語教育の重要性も一層高まり、2020年には小学校3年生から必修化されました。「わが子には幼児期から英語を学ばせて、のちのちは世界で活躍できるバイリンガルになってほしい」。そう考えている人も少なくないでしょう。 しかし、間違った言語学習を行うと、二か国語のどちらも中途半端な状態になるなどの危険性も。 そこで今回は、「バイリンガル教育」の定義や歴史などについて紹介するとともに、そのメリットや目指す場合の注意点も解説していきます。 (1)バイリンガル教育とはどのようなもの? 何気なく使っている「バイリンガル」という言葉。その定義を再確認し、諸外国を例に「バイリンガル教育」の歴史や主な種類を見ていきます。 1.バイリンガルの定義 バイリンガル「bilingual」とは、「bi」=2つの「lingual」=言語、つまり2カ国語が話せる人のことを指します。 同様にトリリンガル(トライリンガル)「trilingual」は3カ国語、マルチリンガル「multilingual」はそれ以上の言語が話せる人を表します。 日本においては日本語と英語が話せるというバイリンガルが多いのではないでしょうか。では、英語がどの程度話せれば「バイリンガル」と呼べるのかというと、定められたレベルはないようです。 バイリンガルというと「ビジネスシーンでも流ちょうに操れる」といった高度な言語レベルを思い浮かべる人も多いかもしれません。TOEICでいうと800点以上、英検準1級、1級を持っているような人です。 しかし、本来は第二言語を使ってある程度の日常会話ができるというレベルであれば「バイリンガル」と呼べるようです。中高大学とある程度英語を勉強してきた人であれば、すでにバイリンガルの域に入っているのかもしれません。 2.バイリンガル教育の歩み 世界規模の移動が可能となり、異なる言語の人々が同じ場所に住むようになると、当然言葉の問題が発生します。他民族を抱えるアメリカを例にバイリンガル教育の発展を見てみましょう。 アメリカでは1800年代からバイリンガル教育がスタート。オハイオ州では、英語に加えドイツ語での授業が行われていました。そのほか、スペイン語、フランス語、広東語、ポルトガル語など、各州の移民の状況に合わせて英語以外の言語が学校教育に取り入れられていたようです。 その後、第一次世界大戦が勃発すると、敵対国の言語、特にドイツ語は問題視され、「国内統一のためにも英語のみを使用すべき」という考えが広まりました。 一時下火になったバイリンガル教育ですが、第二次世界大戦後にさらに移民・難民が増加。英語を理解できない子どもが授業についていけないという問題も増え、正当に教育を受ける権利を求める声も高まって、改めて英語以外の教育対策を考える必要が出てきました。 それから今日に至るまで、バイリンガル教育への取り組みは随時見直されながら発展。現在では、「英語を使用できるようにする」ためだけではなく、「母語も英語も伸ばしていく」という、母国の言葉や文化・アイデンティティも大切にするプログラムも広がってきています。 具体的な内容については次で紹介しますが、各国のバイリンガル教育は、その方針や情勢、国民の状況、人権や権利を求める声などによって異なり、その時々で変化していくものと言えるでしょう。 3.バイリンガル教育の種類 アメリカをはじめ世界において近年行われているバイリンガル教育のうち、特徴的な2タイプを紹介します。 ●移行型バイリンガル教育 「移行型バイリンガル教育」とは、少数派言語話者の子どもたちを「主流派である言語を話せるように移行させる」ことを目的とした教育法です。 最初は母国語である少数派言語にて授業を受け、主流派言語の理解力がついてきたら主流派言語のみの授業を受けるようになります。ある程度まで母語で授業を受けることは学習理解の推進を助けるものの、のちのち主流派言語しか使わないようになると、母国の文化やアイデンティティの喪失が危惧されます。 移行型バイリンガル教育は、マイノリティである少数派言語話者をマジョリティである国民に同化させることを目指しています。 ●双方向イマージョン教育 一方、主流派言語とともに母語の成長も見据えたプログラムも近年取り入れられるように。それが「双方向イマージョン教育」です。 クラスでは主流派言語話者、少数派言語話者の子どもが混在し、ともに学びます。学校により違いはありますが、主流派言語で行われる授業と少数派言語で行われる授業は約半数ずつとなっています。もしくは、最初は少数派言語の授業の割合が多く、徐々に半数に近づけていく、といった調整がなされます。 この教育法では、母語である言語の学習も継続されます。異なる言語を持つ子どもたちが互いの文化を尊敬し理解し合いながらともに学ぶことで、異文化への許容力を持ったバイリンガルに育っていくことを目的としています。 細かく言えばこの2タイプ以外にもバイリンガル教育は多彩にあります。それらは、「主流言語への統一」を目的とするのか、「多彩な言語の維持・共存」を目的とするかで大きく分けられます。 日本においてのバイリンガル教育に目を向けると、外国にルーツを持つ子どもたちに対しては「移行型」に近い教育がほとんどだったと思われます。一方で、日本人が目指すバイリンガルは、「日本人としてのアイデンティティを確立しつつ、他言語や文化が理解できる人」ではないでしょうか。この点において、今後国内でも双方向イマージョン教育が広まっていくかもしれません。 (2)よくあるバイリンガル教育の事例 前章のとおり、バイリンガル教育はもともと教育機関で行われているプログラムを指します。ただ、日本においては家庭やスクールなどでの取り組みも含まれることが多いですね。ここでは、日本でよくある「バイリンガル教育」をピックアップしてみました。 1.別国籍の父母による家庭内教育 父親、もしくは母親が外国人の場合、子どもは生まれながらに二つの言語に親しみやすい状態です。外国人である親族と交流するなど、第二言語で会話する機会が多くなります。 「外国語が簡単に学べてうらやましい」と思う人もいるかもしれませんが、実は、ハーフの子どもが必ずしもバイリンガルになるとは限らないのです。 日本にいる場合、家を一歩出るとほとんどが日本語です。第二言語で話すことを子どもが恥ずかしいと感じることもあります。結局、中途半端にしか習得できずに日本語しか話せないということも。 子どもをバイリンガルに育てるには、両親の積極的な働きかけが必要になります。まず、子どもと話す時はそれぞれの母語を必ず使うこと。片方の国の言語に偏ってはいけません。両親の国の文化も機会があることに教え、親しみを持たせるようにするといいでしょう。 2.海外赴任などで現地校に通う 親の仕事の都合などで海外暮らしが長くなると、子どもがバイリンガルになる可能性が高くなります。例えば、アメリカの現地校に通うとなれば、英語を使わざるを得ず、自然と語学力も上がっていきます。 ただ、逆に日本語を話せなくなってしまう危険性もあります。日本語能力をキープするため家庭では日本語を使うルールにする、など親の努力が不可欠に。特に、いずれ帰国して国内の学校に進学する、など日本で暮らす予定があるのであれば、日本語での会話や読み書きができないと苦労することになります。 3.プリスクールや英会話スクールに通う 英語を早期から学ばせたいと考える親御さんは、「プリスクール」を検討したことがあるかもしれませんね。プリスクールとは、英語で保育・幼児教育を行う施設のこと。先生には、ネイティブスピーカーのほか語学に堪能な日本人が充てられます。 一般の幼稚園と同じく毎日通うスクールもあれば、週2日など選んだ日数で通うところも。スクールで使われるのは基本英語のみ。語学を柔軟に吸収できる幼児期に英語漬けの環境で過ごさせることにより、ヒアリング力、スピーキング力などを高めることを目的としています。 また、幼児向けの英会話スクールを活用している家庭も。スクールによって異なりますが、歌・ダンス・ゲームや知育を取り入れるなどの工夫がなされているところも多く、勉強というよりも英語を楽しいものと認識し、自然となじんでいくことに重点が置かれています。 (3)バイリンガル教育を受けるメリット バイリンガル教育を受けるメリットは、2カ国語が話せるだけではありません。脳の発達や視野の広がりなど、将来にわたって役立つ能力や資質が身につくのです。 1.脳のトレーニングになり、学習能力がアップ バイリンガルの人は、単一言語を話す人(モノリンガル)に比べて集中力や記憶力が優れているといわれています。その理由として考えられているのは、二つの言語を習得するため、また随時切り替えを行うために脳の神経回路が強化されるということです。 つまりは、バイリンガルであれば他の教科の学習力アップも期待できるのです。 高齢になってもこの効果は続くとされ、「バイリンガルのほうがモノリンガルに比べて認知症になる人が少ない」という研究結果も出ています。 2.コミュニケーション能力が向上、視野が広がる 英語が話せれば世界の15億人と話せる、と言われています。日本以外のさまざまな人とコミュニケーションが取れれば、ぐんと知見を広げることができるでしょう。 他の言語を学ぶ、ということは、その国の文化に触れることにもつながります。英語であれば、英語圏の慣習・風習、宗教、人々の思想、歴史なども少しずつ知っていくことになります。言語は異文化に触れる入り口となり、多様な価値観を認められる広い視野を育ててくれるのです。 3.情報収集・発信力を身につけ、グローバルに活躍できる 英字新聞や英語のニュースサイトを読んでみると、日本のものとはかなり違いがあることに気が付くでしょう。国際情勢に対する観点、主張などは各国により異なります。日本語しかわからないと日本目線でしか世界を見ることができませんが、理解できる言葉が多いほどさまざまな視点から読み解くことができ、より正確に状況を判断することができます。 また、ツイッターなどのSNSでは世界各国の人が情報を発信しています。英語が読めるならその分、得られる最新情報も増加。いち早く情報をキャッチでき、自らの考えも世界に発信できるようになれば、おのずと活躍の場は広がっていくでしょう。 4.その他の外国語も習得しやすくなる 日本人からすると英語は習得が難しい言語です。しかし、いったん英語のバイリンガルになることができれば、同じゲルマン語系のドイツ語や、文法の並びが似通っているラテン語系のスペイン語、フランス語、イタリア語なども習得しやすくなります。 「英語を完璧に習得してから」と考える必要はなく、たまにはスペイン語をかじってみよう、というように並行して学習するのもおすすめ。それぞれの言語の共通点や違いを楽しみながら学ぶことができますよ。 (4)バイリンガル教育の注意点 メリットが多いバイリンガル教育ですが、方法を間違えばデメリットにも。注意すべき例をピックアップしているので、対策法も含めて確認しておきましょう。 1.二つの言語を混合してしまう 先述したように、バイリンガル教育では「一親一言語」が基本とされています。例えば父親がアメリカ人で母親が日本人である場合、母親が子どもに対してときに英語、ときに日本語と両方で話していたらどうなるでしょう。言語を習得途中の子どもの場合、母親の話す言葉のどれが日本語でどれが英語か分からなくなり、「I want to ジュース飲みたい」といったごちゃまぜの言葉を話すようになる危険性があります。親自身が日英を混ぜた言葉で話しかけるのももちろん悪影響です。 父親は英語、母親は日本語、としっかり分けること。両親が日本人の場合であれば、「今は英語の時間」と子どもにわかるように言語を使う時間を区切るようにしましょう。 2.母語である日本語がおろそかになる 日本語の基礎を作るべき幼少期に、英語習得ばかりに注力して母語を学ぶことをおろそかにすると、日本語の語彙(ごい)が少なく言語としてレベルが低くなってしまいます。そして、第二言語は母国語がしっかり身についていないと習得できないのです。 英語を学ぶにしても、「これはどういう意味か」「どういうシーンで使用するのか」といったことは日本語で考えますよね。日本語が不十分だと英語の習得も進みづらくなります。 高校、大学の入学試験においても、英語のリーディング、スピーキングだけできればいいというわけではありません。複雑な長文問題では、日本語が十分にできないと設問が理解しきれない、日本語で十分な解答を書けない、ということも起こり得ます。 幼いころから英語に触れるのは悪いことではありませんが、まずは日本語をきちんと学ばせることを念頭に置いておきましょう。 3.日本独自の文化やマナーになじめない 特に、海外で幼少期を過ごしたバイリンガルに多いようですが、帰国後に日本の文化や風習、マナーが分からずとまどう、ということもあります。 学校においては縄跳びやリコーダー、書道などが「海外ではやったことがない」として困ったことに挙げられています。そのほか、食事のマナー、人付き合いのマナー、ビジネスの決まり事などになかなかなじめないという人も。 海外在住の場合、すべてを学ぶことは難しいもの。しかし、いずれ日本での生活を考えているのであれば、親が教えられる範囲で日本の文化、マナーを伝えていくことが必要です。 4.帰国子女でも帰国後に話せなくなる 子どもが流ちょうに英語を話す状態で帰国したのに、「どうしてこんなに早く忘れてしまうの」と親がびっくりすることも。日本は圧倒的に日本語話者が多い国です。英語を使う機会がない中で、子どもの柔軟な脳は英語を「必要のないもの」としてすぐに忘れ去ってしまいます。 帰国子女がその語学力をキープするには、親子での努力が欠かせません。英会話スクールに通う、オンラインレッスンを受ける、海外在住時の友人とテレビ電話をする、英語の本を読んだりCDを聞かせたりするなど、英語に触れる機会を作り続けることが大切です。 (5)まとめ 子どもの人生の可能性を広げてくれるバイリンガル教育。とはいえ、高度な言語レベルを必達目標とするのではなく、「英語に苦手意識を持たせず、簡単な会話ができる自信がつけばいい」というくらいの気持ちで臨めばいいでしょう。最初の入り口さえ開いておけば、あとは必要性に応じて自ら語学力を伸ばしていくことができます。 一つ言えるのは、「楽しければ子どもは学ぶ」ということです。親はまず、外国語を学ぶ楽しさ、たくさんの人と会話できる楽しさを体感させてあげるようにしましょう。 -
【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.3
はまキッズでは、セカンドグレードの1月末に “卒塾”を迎えます。 2022年度のセカンドグレード生も、2023年の1月に卒塾を迎え、輝く未来に向かって元気いっぱいに巣立っていきました。 このブログでは、保護者様からいただきました「生の声」を、数回に分けてご紹介いたします。 今回は、Vol.2につづき、Vol.3をご紹介いたします。 年少 から入会(5年 8ヶ月 通塾) S・T さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 小さい頃から数字が好きだったので、その能力を伸ばしたいと思い、幼児教室を探している中でカリキュラムや授業内容が本人に合っていると思ったので、入会を決めました。入会当時は、親も同伴ということで甘えが出てしまわないか…と不安もありましたが、なるべく親子で楽しく参加しようと思っていました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 入会直後は年少であったこともあり、50分間座っているのがギリギリでしたが、先生方がいつも優しく根気強く、そして丁寧に教えて下さるので、自然と集中できるようになりました。数量感の捉え方や空間把握も何度も繰り返しながら少しずつレベルアップしていくので、無理なくついていけたと思います。また本人が苦手としていた切り絵や折り紙なども上手になったと思いました。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください ファーストに上がって、計算が応用になっていった時、幼稚園の時にやっていたヌマーカステンやドット棒の考え方が役に立っている事を実感し、こうやって実際に役立つんだ!と感動しました。大人でも面倒だと思ってしまうような複雑な計算もあまり苦労せず自ら工夫して解いていて嬉しく思います。また、クラスのお友達にも恵まれ、切磋琢磨しながら参加できたことはとてもありがたかったです。5年間大変お世話になり、ありがとうございました。 年中 から入会(4年 3ヶ月 通塾) A・N さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 単なる先取り学習ではなく、思考力を伸ばし、体感(実感)しながら算数が学べるカリキュラムであること。また保護者同室により、子どもの理解度を把握しやすく、先生方の指導方法を間近で拝見できる点にも魅力を感じ、入会を決めました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 恥ずかしがり屋ですが、先生方のおかげで積極的に参加し、自ら発言できるようになりました。また暗記や解法の刷り込みだけではなく、じっくり考え工夫して答えを導く指導により、粘り強く取り組むことができるようになってきました。空間認識能力を伸ばすカリキュラムについても、幼児期からの積み重ねの成果を感じています。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 悔しくて涙したり、へそを曲げて退席した時もあれば、”わかった” 嬉しさで目をキラキラさせた時もあり…数えきれないほどの思い出があります。今は親子共々卒塾が寂しいです。子どもにとっては、週に1度少し背伸びした学習ができる刺激の場であり、大好きな先生方にお会いできる安らぎの場でもあり。我々親にとっては、ご経験豊富な先生方に何でも快く相談にのって頂ける駆け込み寺でした。3年間ありがとうございました。心より感謝しております。 年長 から入会(3年 1ヶ月 通塾) Y・Y さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 息子が年長になる時、はまキッズを体験し「ここがイイ!」と息子が言ったのがきっかけです。教室の雰囲気と先生方が優しく自分の思いに肯定しながら接してくださった事が嬉しかったのだと思います。入会当時、親子同室が負担に感じたこともありましたが、息子が理解できないポイントを知れる事は家庭学習の際にとても役立ちました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 低学年で1時間半の授業に集中するということは、とても難しいことだと思います。思考力問題、計算、実感算数、ゲームなど、先生がリズム良く授業を運んでくださるおかげで長く集中できる力が養われました。そして、図形・立体感覚に強くなったことは、今後の中学受験に向けて心強く思います。親子同室のためすぐに横にいる私を頼りにし、自立できないという心配も当初ありましたが、そこは親が口出しを我慢し多少つき離す心構えで、自分で考える姿勢が身についた様に思います。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください セカンドまでを終え、幼児クラスから頑張ってきた思考力問題の1つ1つに意味があったことに気づかされます。小学生カリキュラム各単元の内容とリンクしていることも多々あり、幼児からセカンドグレードまでを通じて受講することで実感算数教育の効果が倍増するのだと思いました。またクラスのお友達にも恵まれました。お友達が頑張る様子に刺激を受け、時には一緒にふざけたり、クラスの中に自分の居場所をみつけることが出来たことも大きく影響したと思います。ありがとうございました。 小1 から入会(2年 1ヶ月 通塾) H・K さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 単に計算力をつけるだけでなく、自分で試行錯誤する思考力を低学年のうちに身に付けられたら、という思いで入会させていただきました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 小人数で、わかりやすくご指導くださるので、上の学年で学ぶような内容も難しいと感じることなく取り組むことができました。特に立体をとらえる力が伸びたように思います。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 黒板での教示だけでなく、実際に自分で折り紙を切ったり、水の量を量ったりすることで、体感的に数や量を学ぶことができました。私自身は、小学校の時、ほぼ公式を暗記するような形で円の面積などを勉強しましたが、なぜその公式になるのか実際に教具を使って教えていただき、理解が深まったことが特に印象的でした。 【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.1 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.2 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.3 -
ギフテッド教育とは?特徴や事例とともに紹介します!
小学生で相対性理論を理解する、何度か聞くだけで外国語を習得する、初めて触る楽器もすぐに弾けるようになる……。このようにずば抜けた才能を持つ子ども、「ギフテッド」が、社会の中には何%か存在します。アインシュタインや、フェイスブック創設者のマーク・ザッカーバーグなどもその一人。でも、「ごくまれな子」というわけではなく、日本でもクラスに1人の割合でいるともいわれているのです。 ギフテッドは幼いころからその特徴を見せ始めますが、真に才能が開花するためには、「一人ひとりの特性に合わせた教育」が必要不可欠。今回は、その「ギフテッド教育」にスポットを当てて解説していきます。 (1)ギフテッドとは ギフテッドとはつまり、「神から特別な才能を与えられた(gifted)者」のこと。どういった特徴を持つ子どもを指すのか、改めて見ていきましょう。 1.ギフテッドの基準 特別な才能、といっても分野もレベルもさまざまで、どこからが「ギフテッド」なのかは一般では難しい判断です。日本では、ギフテッドの明確な基準は今のところ設けられていません。 ギフテッド教育が進んでいる欧米においては、おおよそ「IQ130以上」というのがギフテッドとされる基準値のようです。ただ、以下の「ギフテッドの特徴」にあるように、テストでは測れない分野で突出した才能を持つ子どももいるため、IQの高さだけが条件、というものではないことを覚えておきましょう。 2.ギフテッドの特徴とは 他とは一線を画す才能をもつギフテッド。具体的にどんな特徴が見られるのか、主なものをまとめました。 ●「高い学習能力」…得意分野に関しては高い集中力で取り組むギフテッド。漢字や外国語、地名など何度も復習しなければ覚えられないようなことも、優れた記憶力で短期に習得することができます。高度な数学問題を幼いうちから説くことができるなど、ものごとの理解力が人一倍早い子どもも。 ●「論理的思考・発言」…ものごとを深く、そして論理的に考える力があり、幼児期から大人のような言葉遣いで質問したり、自分の考えを述べたりすることも。 ●「探求心が強い」…気になることはとことん質問して先生をびっくりさせたり、数学の問題を自分なりにさまざまな方法で解いてみたり、ものごとを突き詰めていく探求心が旺盛。 上記のように、ギフテッドには学習や専門分野の研究、仕事などでのちのち大きく役立つ才能があります。その一方で、日々の生活において困難を生じさせる特徴もあるのです。 ●「苦手分野との差」…国語は大人顔負けのレベルなのに数学は全くできない、というように、得意不得意の差が激しく、苦手な分野で問題視されて苦労することも。 ●「社会性の低さ」…ギフテッドのなかには、周囲とうまく協調できない子どもも。自身のこだわりが強すぎて孤立してしまうのです。 ●「繊細で敏感」…繊細な感情を持ち、他者の言動にも敏感に反応して悩んだり、うちに引きこもってしまったりするギフテッドも。 このようなギフテッドの「生きづらさ」をもたらす特徴は、しばしばASD、ADHDといった発達障害と混同されます。実際に、そういった発達障害を併せ持つギフテッドの子どもも少なくありません。 判断は専門家にゆだねるしかないのですが、いずれにしても子どもの才能がつぶされることがないよう、慎重な診断と適切な教育が望まれるところです。 3.ギフテッドと優秀な子どもの違い ギフテッドと聞くと、「とても優秀な子」というイメージを持つ人もいるかもしれませんね。ただ、一般的に「優秀」と呼ばれるような子どもとは、明らかな違いがあります。 いわゆる「優秀な子」とは、授業態度もよく、全体的な教科で成績がよく、友だちも大勢いて、先生のいうこともきちんと聞ける。そんな「万能選手」のイメージではないでしょうか。 一方、ギフテッドはというと、ある分野では桁外れの知能を持つ一方で、苦手分野は理解が進まないことも。理解が早すぎて授業がつまらなく感じ、「落ちこぼれ」ならぬ「浮きこぼれ」になってしまう場合もあります。また、自分の世界に集中するあまり、一般的に求められる社交性が身につきにくく、クラスメイトや先生とうまくやっていけないことも。 定型の「優秀な子」とは、学習への取り組み方も能力の発揮の仕方も異なるギフテッド。それゆえ周囲から理解されにくく、通常のクラスではなじむことができない子どもたちも少なくないのです。 そんな子どもたちのために考え出されたのが、「ギフテッド教育」です。いったいどんな教育方法なのか、その歴史も含めて紹介します。 (2)ギフテッド教育とは 際立つ特性を持つギフテッド。彼らのストレスを軽減し、その能力を思い切り伸ばせるように設定されたのが、「ギフテッド教育」です。 1.ギフテッド教育とはどのようなもの? 欧米において、ギフテッド教育は「GATE(Gifted and Talented Education)」などと呼ばれています。 具体的には、特別クラスで通常より難易度の高い内容の学習を受ける、短期の特別セミナーに参加できる、飛び級で進級できる、などがあり、詳細は次章で紹介します。 これらのギフテッド教育を受けるためには、選定試験を受ける必要があります。アメリカでは、学力、知能(IQ)のレベルを測るための試験のほか、親や担当教員の意見も含めて最終決定されることが多いそう。 2.ギフテッド教育が必要な理由 先述したように、ギフテッドの中には授業の内容が簡単すぎると感じたり、周囲とのコミュニケーションが取りづらかったり、学習の発達の凸凹が大きかったりする子どももいます。 そのまま同じ環境においた場合、学校を楽しくないと感じ、苦手分野だけではなく全体の学習意欲が下がり、せっかくの才能が開花しないまま埋もれることも。それどころか不登校やうつといったことにつながる場合もあります。 画一的な教育スタイルの中では、担任教員が一人だけ特別な学習内容を用意するといったケアは難しく、手に余ってしまうケースも。 「すべての子どもが過ごしやすい学校」というと、日本では障害児の支援学級が主な対策ですが、ケタ外れの能力を持つギフテッドにも、その才能を伸ばしつつ苦手分野をサポートする適切なケアが必要とされているのです。 3.ギフテッド教育の歴史 GATE先進国であるアメリカにおいては、19世紀中ごろにはギフテッドのための教育への取り組みが始まりました。「通常6年間で学ぶカリキュラムを、4年間に短縮して修めてもよい」といったもので、20世紀初頭までに多くの州に何らかのギフテッド教育が広がりました。 20世紀半ばには「全米ギフテッド協会(National Association for Gifted Children)」といった活動団体が設立されました。ロシアとの冷戦下ということもあり、国益のためにも優秀な才能を持った子どもたちを積極的に育成していくという目的があったようです。 このように、早くからギフテッド教育に取り組んできたアメリカですが、「GATEが受けられるのが富裕層に偏っている」など問題もあり、近年ではその内容の見直しも行われているようです。 ヨーロッパ諸国やシンガポールなど、今ではさまざまな国で独自のギフテッド教育が行われており、日本でもやっと、2023年より「得意な才能ある児童生徒支援」に国として取り組むこととなりました。 (3)海外におけるギフテッド教育 日本よりもギフテッド教育が進んでいる海外の事例を、アメリカを中心に見ていきましょう。 1.アメリカでのギフテッド教育の事例 早くからギフテッド教育に取り組んでいるアメリカ。その中から、主な方式を4つピックアップしました。 プルアウト方式・取り出し方式 一般のクラスで学びながらも、一定時間はギフテッドの子どもたちのための特別クラス、もしくは学校で過ごします。特別クラスでは、より難易度の高い授業を受けることや、興味に合わせたプロジェクトに取り組むことができます。 エンリッチメント方式 終日一般のクラスで学びますが、ギフテッドの子どもに対してはレベルの高い問題が用意されるほか、数学コンテストなどへの参加といった、能力を発揮できる機会が与えられます。 アクセルレイト方式 能力に合わせて、就学年齢に達していなくても小学校に入学できたり、上の学年・学校に進むことができたりといった、「飛び級」「飛び入学」が認められます。 サマースクール方式 夏休み期間に、ギフテッドを対象としたサマークスール、サマーキャンプが全米各地で開催されています。小学生対象で中学校の数学の内容を教えるなど、意欲が旺盛なギフテッドが存分に学べる場です。試験によって参加資格が得られます。 2.その他の国での事例 イギリスにおいてはギフテッドは学校で登録されていて、その特性に合わせて学習を受けられているか確認できるようになっています。私立校を中心に奨学金などギフテッドへのサポートが行われているほか、学校になじめない子どもにおいては、専門家のアドバイスを受けつつ家で学ぶホームスクールも広まってきています。 ドイツでは、アメリカと同じようにギフテッドのための特別クラスやいくつかのスクールが設けられているよう。飛び級も認められているそうです。 アジアの教育大国であるシンガポールでは、小学3年生で全員が「Gifted Education Programme(GEP)」という選抜プログラムを受験。上位数パーセントの子どもたちは、ギフテッド向けの教育が行われている小学校への転校が可能です。 上記に挙げたのは一部ですが、世界全体の傾向としては、「ギフテッドだけを集めて教育する」という状況から、「通常学級で過ごす中でさまざまな子どもたちどともに生きることを学びつつ、ギフテッドの特性もケアしていく」、という方向へと変わっていきつつあるようです。 (4)日本におけるギフテッド教育 我が国はギフテッド教育においては後進国であり、特異な能力がある子どもたちはときに、学校で扱いにくい子、とされてきました。そんな中、ギフテッドの子どもを持つ親を中心に、海外のような子どもに適した学びの場を求める声が大きくなり、独自にギフテッド教育に取り組む教育機関・団体も現れました。 1.日本でのギフテッド教育の取り組み事例 渋谷区では「渋谷区ラーニング・リソースセンター」を設立。東京大学先端科学技術研究センター・人間支援工学分野がプログラムを担当し、区内の公立小学校4年生~公立中学校3年生を対象に、知識・スキルを実体験から学ぶ体験型授業や、読み書きが苦手な子どものためのICTを使いこなすレッスンなどを実施しました。 ギフテッドのための取り組みを行っている私立学校もあり、東京・長野に学び舎のある「翔和学園」では、専門クラスを設置。苦手な分野をケアして基本的なことが理解できるようにするとともに、学年や学科を横断したカリキュラム、興味を突き詰めていくプロジェクトなどを取り入れています。 ソフトバンクグループの代表取締役である孫正義さんが作った「孫正義育英財団」も、ギフテッドを支援する団体の一つ。審査をクリアして能力が認められると経済的な支援を受けることができます。それを活用して海外で専門分野を学ぶといった財団生も。 2.日本におけるギフテッド教育の課題 個々に取り組みが立ち上がってきた日本ですが、ギフテッドを支援する団体からの提言もあり、先述したとおり2023年からは国として「得意な才能ある児童生徒支援」が実施されることとなりました。 内容としては、「特異な才能のある児童生徒に関する研修パッケージの作成」「特異な才能のある児童生徒の特性を把握するツールや特異な才能のある児童生徒の支援に資するプログラム等のデータ収集・整理」「特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援に関する実証研究」「特異な才能のある児童生徒の指導・支援を行う教職員・保護者を対象とする相談支援に関する実証研究」に取り組んでいくとのこと。※ とはいえ、すぐに全国の学校に施策として組み込まれるわけではなく、小中高校、大学間をはじめ教育機関以外との連携もこれからの段階。ギフテッドの子を育てる親が相談できる機関の充実など、具体的な取り組みが待たれます。 ※文部科学省「特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援の推進事業について」 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/169/mext_00006.html (5)まとめ 子どもは一人ひとり違った能力を秘めています。それは、放っておいても花開く、というものではありません。周囲が適切な学びの場を用意することが大切なのです。 学習だけではなく、スポーツやアートなど、誰もが自分の「好き」を伸ばしていける社会、苦手なことも補い合える社会。ギフテッド教育を考えることは、そんな理想の社会への模索ともいえるでしょう。 -
【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2022年度 Vol.2
はまキッズでは、セカンドグレードの1月末に “卒塾”を迎えます。 2022年度のセカンドグレード生も、2023年の1月に卒塾を迎え、輝く未来に向かって元気いっぱいに巣立っていきました。 このブログでは、保護者様からいただきました「生の声」を、数回に分けてご紹介いたします。 今回は、Vol.1につづき、Vol.2をご紹介いたします。 年少 から入会(5年 2ヶ月 通塾) K・U さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 上の子が先に入塾しており、先取りすることに魅力を感じて下の子であるこの子も迷わず入塾しました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 計算能力と思考力が伸びました。何よりはまキッズに来て算数が得意であることも気づきました。またせっかちな性格もわかってしまい、計算が複雑になったり単位が必要になる際、書き忘れや計算ミスが目立ち、後半はくり返し、ていねいにやるを目標に取り組みました。2年生の段階でその目標を持ち取り組めてよかったです。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 幼稚園から入っており、最後までお世話になりましたが、最後の1ヵ月は息子が絶対に何があっても行きたいと言うので理由を聞いたら、「これがママと最後の親子教室だから」と言われて、私もジーンときて最後の1ヵ月はかみしめて行きました。学力の向上だけではなく、親子の貴重な時間をもらったと思っております。 年中 から入会(4年 0ヶ月 通塾) R・M さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 本人の希望で入会しました。当時…入会金、お月謝髙いなぁ…主人許してくれるかなぁと思ってました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 変わった、伸びた、と実感することはあまりよくわかりませんが、上の兄たちよりも、算数(力)やパズルなどがとにかく速いような気がします。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 先生のご指導、問題、解き方、教室、対応全てが洗練されていると感じます。日本全国の幼児が、これを受けられたらどれだけ素晴らしいだろう!!と思います。子どもがとても難しくて、全く理解できないことでも先生はすぐに、しかも忍耐強く教えてくださり、またほめてくださるおかげで1度も泣いたりせずに(周りも誰も泣いていなかった…スゴすぎる)続けることができました。これは私にとっては信じられない光景でした。感動しました。はまキッズ素晴らしいです。ありがとうございました。 年長 から入会(3年 3ヶ月 通塾) T・K さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 本人はどちらかというと勉強は好きな方なのに、当時通っていた塾で伸び悩み、本人の長所を伸ばす、もっと良い方法はと考えていた所、はまキッズ様の体験授業で、やっと求めていた物が見つかった!と思いました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください まず、通塾も宿題も嫌がらなくなりました。以前通っていた塾よりもはるかに難しいはずなのに、自分から進んでやるようになりました。伸びた能力だらけです。こちらに通っていなければ、まちがいなく彼の今の成績や自信はありませんでした! Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください おとなしい方でもないやんちゃな息子に、最後までよりそい理解しようと努めてくださった、本当に優秀な先生達に囲まれて、親子共々、たくさん勉強させて頂きました。息子には最高の教育を受けさせることができたと思います。本当にありがとうございました。 小1 から入会(2年 2ヶ月 通塾) M・K さん Q1. はまキッズに入会しようと思った理由や、入会当時のお気持ちについてお聞かせください 家で算数のドリルを取り組んでいた際、展開図や立体の問題が苦手でした。親が書いた展開図を切って組み立ててもなかなかイメージできなかったためお友達に相談したところ、お友達にはまキッズを紹介してもらいました。 Q2. はまキッズでお子様が変わった点や、伸びた能力についてお聞かせください 一番は算数は楽しいという事を感じ好きになってくれたことです。苦手だった図形も授業内で先生やお友達と理解を深め以前より頭の中でイメージできるようになりました。また、間違えてもいいから考えたことを発信する、わからない時は自ら先生に質問するといった事が以前よりできるようになったのもありがたいです。 Q3. セカンドグレードまで終えて、印象に残っていることや、ご感想などをお聞かせください 親も同席なので子どもの授業態度を間近で見れ、また子どもも緊張感をもって授業に臨めたと思います。他のお父様、お母様達が勉強をしている子どもにどのように声を掛けていらっしゃるか、家庭学習をどのように取り組んでいらっしゃるか教えて頂けた事も非常に勉強になりました。 【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.1 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.2 ►【卒塾生 保護者様の声 シリーズ】2021年度 Vol.3