【コラム】子育てのストレス解消法と子どもの気持ち
子育てのストレスは、原因がはっきりしています。
思い通りにいかない、自分の時間がない、周りの協力が得られない、わかってくれる人がいない、いつまで続くかわからず不安・・・などです。
ご家庭によって原因は違いますが、お母様の気持ちの余裕がなくなってしまっている・・・。
これは、この記事を読んでいらっしゃるお母様は、共通しているのではないでしょうか。
幼児教室の講師だからわかる、子どもの気持ち。
本記事は、お母様のストレス解消法だけでなく、お子様がどういう気持ちでお母様のことを見ているのかをお伝えします。
(1)子育てのストレスの原因は?
1.子ども自身に対するもの
2.家族に対するもの
3.家族以外の人間関係に関するもの
4.自分に対するもの
(2)状況別ストレスの解消法
1.子ども自身へのストレス解消法
2.家族へのストレス解消法
3.家族以外の人間関係へのストレス解消法
4.自分に対するストレス解消法
(4)まとめ
(1)子育てのストレスの原因は?
1. 子ども自身に対するもの
・お母様が困ることばかりする
⇒子どもの気持ちがわからない「苛立ち」がある
2. 家族に対するもの
・お父様の勤務状況で協力できない
・子育ての仕方に口をはさまれる
⇒家の中で「孤独感」がある
状況的に子育てに協力してもらえないこともあるかもしれません。母親と子どもだけの世界になってしまい、何があっても自分がなんとかしなければならない、と感じることもあります。
3.家族以外の人間関係に関するもの
⇒人に嫌われること、コミュニティからはみ出すことに対する「恐怖心」がある
4. 自分に対するもの
・理想と現実の間にギャップがある
⇒子育てとはこうあるべきだ、子どもにはこうあってほしい、という「自分の中の正解」を強く持っている
(2)状況別ストレスの解消法
1. 子ども自身へのストレス解消法
子どもは、自分の気持ちをうまく表現できません。
赤ちゃんはなおさらですが、幼児や小学生以上でも同様です。
言葉を話せるようになっても、大人のように整理して話したり、相手の顔色をうかがいながら、適切な言葉選びは難しいでしょう。
子どもはお母様の表情で言動を変えます。
それは、お母様がどう思うかが自分の判断基準だからです。
お母様が怒ったり落ち込んだりすると、子どもは余計に泣きます。
どうしていいかわからない不安を言葉に出来ずに、「泣く」しか感情を伝える手段がなくなってしまうのです。
無関心な素振りを見せると、自分に関心を向けてほしいという想いから、あえて叱られるような行動を取ります。
では、どうすればよいでしょうか。逆に考えてみてください。
不安にさせてしまっているから大人が困る行動をするのです。
子どもを安心させてあげればよいのです。
ふとしたときに、ぎゅっと抱きしめてあげてください。
「大好きだよ。」と言ってあげてください。
そうすると、子どもが安心して精神的に安定するだけでなく、お母様も幸福ホルモン(オキシトシン)が分泌されて、ストレスが大幅に軽減されます。
ストレスが溜まってくると、どんどん視野がせまくなっていき、自分のことしか考えられなくなっていきます。
相手の気持ちを考える心の余裕がなくなります。
そこで、あえて視野を広げて、子どもの気持ちを代弁したものを読んでみてください。
書店の絵本コーナーやインターネットの記事を探してみてください。
こんな気持ちで生まれてきてくれたんだ、こんな風に私のことを想ってるんだ、と気付き、子どもへのストレスが愛情に変わるかもしれません。
2. 家族へのストレス解消法
家族へのストレス解消のためには、まずは話し合ってみましょう。
自分が今どういう状況であるか、どう手助けしてほしいのかを具体的に伝えてみましょう。
家族へのストレスは、コミュニケーションが上手く取れていないことが根本的な原因なので、お互いに「察して」ではなく、「今、眠れなくて身体がつらいから、今日はご飯を買ってきてほしい」など、具体的に伝える、というところから始めてみましょう。
3.家族以外の人間関係へのストレス解消法
家族以外の人間関係は、関係を断ち切る、割り切る、という方法もありますが、人間関係が今後も続くということであれば、考えてしまいますよね。
どうしても解決できない問題に対しては、自分のストレスをいかに逃がすかを考えましょう。
・家をきれいに掃除をする・模様替えをする(心のモヤモヤを解消する方法のうちの一つとして知られています)
・運動をして汗をかく(身体のデトックス方法というだけでなく、心のデトックス方法でもあります)
4. 自分に対するストレス解消法
最近のSNSでは、自分の情報をきれいなところだけを切り取ったり、加工したりして発信できるため、見る側は、周りと自分とのギャップを感じやすい傾向にあります。
人は人、自分は自分、と割り切って、まずは自分を大切にしましょう。
(3)子どもの気持ち「おかあさん、あのね」
「ねぇ、おかあさん。ねぇねぇ、ねぇってば!」
おかあさんに見ていてもらいたい、なんでも聞きたい。いつでもどこでも、「おかあさん」。
おかあさん、見てる? 時々、すごいねーって言ってくれるのが嬉しくて、何度も何度も呼んじゃうんだ。
「なぁに?」って言ってくれるおかあさん、やっとこっち見てくれた。目が合うだけで、こんなにうれしい。
今だ!今ならお話聞いてくれる!
「えっとね、あのね、えーっと・・・」
「何もないのに呼ばないでよ、忙しいんだから」
あ、行っちゃった・・・。
今度こっち向いてくれたら、幼稚園でピーマン食べられたんだよって言おう!
おかあさんによろこんでくれるかな。
「ねぇ、おかあさん。ねぇねぇ、ねぇってば!」
おかあさんと、できれば一緒にあそびたい。
家事をしていても、「こっちきて」「一緒に遊ぼ!」
家事も休憩も思うようにできなかったよね、おかあさん。ごめんね。
でもね、おかあさんと一緒の時間が、何より嬉しいんだ。
お誕生日もね、クリスマスもね、プレゼント嬉しいんだけど、おかあさんが「開けてごらん」ってにこーってしてるから、すっごく嬉しいんだよ。
おかあさん、あのね、私が一番好きなものって何か知ってる?
プレゼントでもらったおもちゃじゃないんだ。
おかあさんの手。
おかあさんの手はね、おかあさんのにおいがしてね、ふわふわしてて、あったかくて、ふしぎなチカラがあるんだ。
おかあさんの手のにおいで、そのときそのときのお母さんが伝わってくるんだ。
お湯のにおい。
洗剤のにおい。
さっきお料理してた、たまねぎのにおい。
いつものにおいにほっとするんだ。
それからね、お出かけするとき、おててぎゅってするでしょ。
そのときのぎゅっで、わかるんだ。
おかあさん、なにか考え事してる?
ちゃんと自分のこと意識してくれてるか、面倒そうじゃないか、握る強さでおかあさんの愛情をはかってるんだ。
だから、しっかりぎゅってして、私がぶんぶん振るのも、笑ってね。
おかあさんに、すごいところをみせて、びっくりさせたい。
できることをみせて、ほめてもらいたい。
おかあさんがよろこんでくれるなら、もっともっと、と調子にのっていくよ。
「自分でできるよ!」
すごーい、じょうず、えらいね
おかあさんのこの言葉がほしくて、できるようになったいろんなこと。
ひもがかたむすびでも、ぬりえがはみだしても、ボタンがかけちがってても。
役に立ちたいというより、おかあさんがうれしそうに見えるから、おかあさんの近くにいられるから、そんな理由でおてつだい。
無条件におかあさんがいちばん。
不安なことも、おかあさんが大丈夫と言えば大丈夫。
おかあさんが笑っているならなんにも心配いらない。
おかあさんがみててくれれば、私、無敵なんだ。
おかあさん、だいすきだよ。
まとめ
子育てのストレスは、どんなお母様でもあります。
ですが、こんな風に想ってくれているんだ。
自分のことを無条件に愛してくれる存在なんだ、と思って、子どもを見てみてください。
ストレスが、フッと愛しさに変わることでしょう。
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