【コラム】音読をする意味とは

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昨年より、いつもとは違う学校生活になっているため、音読を行う機会が減っているのではないかと思いますが、文章に触れた際に、国語の課題として音読をするように言われた記憶が保護者の皆様にもあるのではないでしょうか。
今回は、音読の意味についてお話しいたします。

 
学校から子どもたちに対して、いくつかある課題の中でも、保護者の方も関わる必要が出てくるものが音読でしょう。
子どものころを考えてみると、親に自身の音読を聴いてもらっていた時間、親の手を止めていたことを振り返ると、負担があるものだったと感じます。
保護者の方々も、子どもの音読を聴く時間には、なぜこれをするのだろうかと思われることもあるのではないでしょうか。

 
音読には、3つの効果があります。

1. 正しい読み方ができているかがわかる
2. 耳から情報を取り入れることができる
3. 意味を考えて読むことができる

 

1. 正しい読み方ができているかがわかる

文字を読む際、不慣れな間は読み違いを起こすことがあります。
大人であってもそうですが、誤読することで意味が理解できなくなることがあるでしょう。
正しい音で読むことにより、そこに書いてある内容を理解することにつながっていきます。
ひらがなやカタカナが多い時期であれば、「は」や「へ」などを部分によって正しく読むことができなければ、意味が理解できなくなるでしょう。
しかし、全体を見て正しい読み方ができるようになれば助詞の理解も進むため、正しい文の作り方や読み方ができるようになってきます。

音読は、その文章を正しく理解できているかをとらえるためにとても大切な材料となります。
まず正確に文章を読む力をつけるため、小学生の間、特に時間の余裕がある間は、じっくりと音読をしていくことが大切です。

 

2. 耳から情報を取り入れることができる

声を出すため、耳から情報を取り入れるということは当たり前のように感じますが、これは非常に大切な行為です。
特に、低学年の間は耳からの情報が多く取り入れられます。
「8歳までは聴覚が優位」といわれますが、特に発達の途上では、聴くことから意味を考え、イメージし、言語を自身のものにしていきます。
そのため、初めて出会う言葉については、この時期に耳から取り入れることで、今後にも活きる語彙を育てることができるのです。
文字で理解をすることよりも、耳から取り入れた情報が正確に理解できることもあります。

 

3. 意味を考えて読むことができる

低学年の時期だけでなく、高学年になっても音読は非常に重要です。
正しく読むことについても記しましたが、「は」や「へ」などの助詞についても、区切れが理解できなければ文の意味を正しく読み取れません。

また、今後、漢字が多く出てくるようになると、同じ漢字でも異なる読み方をする場合に、意味の理解ができているかがわかります。
意味の違いや読み方の違いを認識して初めて、正しくとらえることができます。
音読は、漢字が増えてきた場合にも、文章を読む力をつけるためにとても有効です。

そして、文章を読み飛ばすことがなくなることも効果の一つとして考えられます。
文章を目で追うだけになった場合に最も陥ることが多いのが、次の行を見ていて、意味が理解できなくなってしまうということです。
音読をしていると、どの部分を読んでいるかじっくり考えることにつながるため、全体の把握をしながら読み飛ばさずに意味を理解していくことができます。

 
はまキッズでの国語の授業においても、音読から考えることで、何が書いてあったか、どのような文章だったかを把握することができています。
浜学園の授業を通じて子どもたちを見てきた経験から、小学校4年生のころから黙読のほうが早くなる子が多いと感じます。
高学年になるころに、徐々に黙読でも意味の理解ができるようにつなげていくとよいです。
低学年はじっくりと意味をつかむ力をつけ、高学年になったとき、また、中学校に入ったあとに活きる、意味を把握する力を身につけていきましょう。

このご時世で音読をする機会を減っているかと思いますが、あえて音読をすることで、文章の理解を話す場を持ってみてはいかがでしょうか。

 
 


 
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Writer:幼児教室はまキッズ
灘中合格者数日本一の実績を持つ浜学園が運営する能力開発型の幼児教室。保護者同室・少人数制の授業で、高い思考力と社会性を養成します。対象学年は3歳~小2生。

 

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