【コラム】どう変わる?2020年度の小学校の教育改革

友だち追加

 

前回の更新では、新学期に向けての第1弾として「小1プロブレムの原因と対策」についてご説明しました。
今回は、第2弾として「2020年度の小学校の教育改革」についてご紹介します。

目次
1. 小学校で英語やプログラミングが始まる?いつから?
2. 小学校での学習時間の推移と学習指導要領
3. 2020年度の学習指導要領改訂の背景とポイント
4. 小学校低学年の間には何をすべき?

 

幼児や小学生の子どもがいらっしゃる方は、この2~3年で「教育改革が実施される」「センター試験が変わる」「小学校で英語やプログラミングが始まる」などの情報を耳にし、2020年度から何か小学校の教育内容が変わるということはご存知かと思います。
しかし、「具体的にどう変わるか?」と言われると意外とはっきりせず、ただ漠然と不安や焦りを感じておられる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、できるだけ分かりやすく具体的にご説明していきたいと思います。
 
 

1. 小学校で英語やプログラミングが始まる?いつから?

学校のカリキュラムや教科書は、文部科学省が約10年ごとに決めている「学習指導要領」に基づいて作成されています。
今回は2017年3月に決定した内容が、以下の時期より全面実施になります。

幼稚園:2019年4月~
小学校:2020年4月~ ※2019年度から移行期間
中学校:2021年4月~ ※2019年度から移行期間
高校:2022年 ※2020年度から移行期間

実は、あまり取り上げられないですが、幼稚園も変わっています。

小学校における変更点としては9つありますが、分かりやすいところでは「①英語の教科化」、「②道徳の教科化」、「③プログラミング教育の導入」があります。
ニュースなどではこれらの中で「①英語の教科化」と「③プログラミング教育の導入」がフォーカスされていますね。
この改訂と時代の流れを受けて、この数年で英語やプログラミングが流行っているのです。

Point▽
約10年度ごとの学習指導要領の変更により、教育内容の変更点がフォーカスされている

 
 

2. 小学校での学習時間の推移と学習指導要領

小学校での教育が約10年ごとにどのように変わってきたのかについては、授業時間数の変遷を見ていくと分かりやすいです。

特徴的なのは、平成10年の「総合的な学習」に始まる、いわゆる「ゆとり教育」の部分ではないでしょうか。
このブログを読まれている親世代の方は、昭和52年~平成元年の間の方が多いかと思いますが、この流れを見ると、昔と今の学校では随分と違いがあり、同じではないことをご理解いただけるのではないでしょうか。
「私の時代はこうだった」は、子どもには当てはまらない部分もあると考えましょう。

また、ゆとり教育の問題は、時間数を見ていただいたらお分かりの通り、平成20年度の改訂時に概ね解消されていますので、必要以上に不安に思う必要はありません。

Point▽
ゆとり教育からは脱却している

 

 

3. 2020年度の学習指導要領改訂の背景とポイント

では、今回の小学校の教育改革がどこに向かっていくのかを説明していきます。
まず背景となるキーワードとしては、グローバル化とIT技術の発達による技術革新など、社会の変化が挙げられます。
一部のニュースでは「今後10~20年くらいの間に現在の半数近くの仕事が自動化される」「AIの発達による、人間を上回るシンギュラリティ(技術的特異点)が起こる」など聞きなれない言葉も飛び交い、大人でも理解できないことによる将来の不安は多いかと思います。
その真偽は横に置いておいたとしても、社会の変化は今後も間違いなく続いていきます。

したがって、学習指導要領でも以下の3本柱を掲げています。

①学んだことを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力、人間性」など
②実際の社会や生活で生きて働く「知識および技能」
③未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力」など

大切なのは、社会がどのように変化しても「前向きに知識・技能を活用する」こと、そのためのベースになる能力をいかに育てるかということです。
実際に、前半で紹介した英語は小学校6年間で見ると210時間で総授業時間の3.6%にすぎず、プログラミングに関しては授業時間数に明確には組み込まれていないことを考えると、あくまでも+αの物であると分かります。
それよりも、近年の中学入試に出てくるような算数×理科の数理系問題や、課題をどのように捉えて意見を答えるかといった国語×社会のような問題など、科目を横断するような広い視野を持たせ、論理的思考力を身につける方が重要ではないでしょうか。

Point▽
親は目先の細かい変化に左右されないで、教育の本質を考える

 

 

4. 小学校低学年の間には何をすべき?

そうは言っても、巷では英会話教室やプログラミング教室が流行っていますし、時代の流れを考えると英語やプログラミング教育が不必要であるというわけではありません。
また、授業時間数が限られているため、学校だけではあまり成果が期待できないことも事実です。
そこで最後に、最近よく質問されるプログラミング分野について、幼児期や低学年の間に何をすべきかをご紹介したいと思います。

プログラミングは、大きく分けて「プログラムを書く」部分と「仕組みを作る」部分の2つに分かれますが、大切なのは後者の「仕組みを作る」方です。
前者の「プログラムを書く」方は、どちらかと言うと英語や中国語などコンピューター上で動く機械語であると考えると文法などの知識と技術の分野になり、これらの習得は大人になってからも可能です。
反対に、後者の「仕組みを作る」部分はさまざまな物事や事柄について、「なぜなのか」「どういう関係なのか」などを論理的に考えて関係性を組み上げていくものであるため、思考力や表現力の分野になります。
言い換えると、「プログラムを書く」部分が“知識”であるのに対して、「仕組みを作る」部分は“知恵”になります。

では、この知恵はどのように育てるかというと、いわゆる経験知なので、教えてもらうのでなくさまざまな経験の中から思考錯誤して自ら学ぶことによって育ちます。
低学年の間には、知識中心の暗記教育ではなく、経験の中で実感し論理的に考えてもらい、それを表現してもらえる場を日ごろから意識すると良いです。
おすすめなのは、休みの日に親子で「近くの公園にある植物を調べる」「積み木やブロックなどで作品を作る」などテーマを決めて1つのことに取り組み、その後、意見交換してみることです。
この時に、考えた道筋を辿るようにすると効果的です。

実際に、今回の教育改革により導入される小学校のプログラミング教育も、各教科で日ごろの学習の中から将来プログラミングに必要な論理的思考力を身につける学習活動が組み込まれていることを考えると、何も小学生になったらパソコンやタブレットを使わないといけないという発想は不要であることが分かりますね。

Point▽
幼児期・小学校低学年の間は、知恵を育てる

 

 

さいごに

今回はとても範囲が広く、また専門的な部分も含まれるため少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
プログラミングと算数・数学の関係性はまだまだありますので、子どもたちの論理的思考力を育成するため、これからも少しずつご紹介していきたいと思います。
お楽しみに!

 


 
幼児教室『はまキッズオルパスクラブ』の小学生のカリキュラムは次世代を見据えた教育になっており、算数では空間・図形・数論理能力を、国語では論理・表現力を育成します。
◆小学生コース(思考力・算数)のご紹介▷「小学生コース」
◆論理国語・表現力育成コースのご紹介▷「論理国語・表現力育成コース」

 

 

Writer:幼児教室はまキッズ
灘中合格者数日本一の実績を持つ浜学園が運営する能力開発型の幼児教室。保護者同室・少人数制の授業で、高い思考力と社会性を養成します。対象学年は3歳~小2生。

 

 

友だち追加